大垣競輪の「報知新聞社杯争奪戦 お市の方賞」(福井代替)が7日、初日を開催。メインのS級特選12Rは九州を背負う大型大砲、後藤大輝(25=福岡)が普段とはひと味違うトリッキーな運行で気持ちよく逃げ切った。

 レースが動いたのは赤板過ぎから打鐘前。後ろ攻めから上昇すると、空いた内をするりと抜けて先行体勢に入った。思い切った立ち回りだったが「内は予想外。でも、焦らずとっさの判断で行けました」と涼しい顔だった。

 相手の警戒網をどうくぐり抜けて先行するかはS級上位で戦う上での大きなテーマのひとつ。S級に上がった当初は〝お客さん″扱いで簡単に先行させてもらえる場面もあったが、力を付けて結果を残している今はすんなりと前に出してはもらえない。それでも、自分のスタイルを徹底的に貫く。

 前々回の松山GIオールスター競輪、そして前回のGIII松戸記念では計8走ですべて風を切りバックを取った。「最近はGIでやっと力勝負ができるようになったと感じます」と、一戦ごとに力を蓄えていることを実感している。

 今回はパワーだけではなく、相手の警戒を逆手に取り、瞬時の判断で流れを変える対応力を示した。こうした〝引き出し″が増えれば、レースはさらに厚みを増していく。

 まだ25歳とビンビンに突き進む若き大砲は、強敵にもまれながらも一歩ずつ確実にその砲身を太くしている。