“女芸人マニア”として知られているお笑いコンビ「馬鹿よ貴方は」の新道竜巳が、これから“馬鹿売れ”しそうな女芸人を紹介するこの連載。今回は最近活躍が目立ち始めた、実際に恋人同士だという男女コンビを紹介する――。

 ここにきてジワジワと頭角を現している男女コンビです。

【プロフィル】
 コンビ名‥ぽんぽこ
 結成‥2017年1月
 所属‥サンミュージックプロダクション
 個人名‥高木ひとみ〇(たかぎひとみまる)
 生年月日‥1990年5月7日
 個人名‥そえじまひでき
 生年月日‥1980年11月19日

 最近はCMにも出演するなど、活躍が目立っています。たまにライブに誘っても必ずといっていいほど仕事が先に決まってる。ライブ活動もなかなかできないほどの売れっ子になっています。

 別に隠しているわけではないのですが、意外と知られていないのが、このコンビ、実は恋人同士だということ。人前での立ち振る舞いがビジネスパートナーにしか見えないのも、このコンビの特徴です。

 もともとは、まだコンビを組んでいない頃、ライブの打ち上げの流れで先輩から「付き合ってみれば」と何げないアシストがあり、そんなに面識がなかったのに言われるがままに2人は付き合い始めた。それが後にコンビになり、今のぽんぽこが完成しました。

 最近のお笑い界は、賞レースで勝ち上がらないとなかなか仕事が増えていかない現実がありますが、ぽんぽこの賞レースの実績といえば「M―1グランプリ2023」で1度だけ3回戦に進出したくらい。それ以外は、2回戦を突破したことがありません。1度だけ進出した3回戦にしても、そこまで話題になったかといえばそうでもない。

 このコンビの能力の高さは女性側の高木さんにある。1度見たら忘れないキャラクターと愛嬌。そしてチャッキーに似ている斬新ないでたちなのに、器用さも持っています。

 仕事が増えたもともとのきっかけは日本テレビ系の「ウチのガヤがすみません!」でした。1度きりの出演チャンスから現在の仕事量までたどり着いた。必ず仕事につながる魅力があるのです。

 高木さんは、ブランディングの高さがすごい。ライブばかり出ていた頃から漫才が面白かった。その面白さの根源は、高木さんのキャラクターに魅了されてしまうところにある。「漫才が面白いのではなく高木ひとみ○が面白い」という印象で終わるのがすごいところです。

 漫才だけではなく、ライブのエンディングでも誰よりも笑いを取る。癒やされるおっとりした見た目の雰囲気とは逆に、若手ならではの前に出て笑いを取るポテンシャルもある。前に出るタイミングも「出すぎず下がりすぎず」と絶妙です。

 高木さんのエピソードトークは、バイト先での出来事が多いのですが、これが面白く意外とストロングスタイルで笑いを取る。トーク力が高いうえ、俯瞰で見る力がしっかりあるんです。

 ただ高木さんが前に出るようになったのは、相方のそえじまさんの影響もあると思います。そえじまさんは誰にでも好かれる人柄のせいか、そこまで前に出ることはなく控えめで“お笑い謙虚”だから、高木ひとみ〇さんが前に出ざるを得ないという事情があるんです。

 そえじまさんは性格がいいため、高木ひとみ〇さんがどれだけ注目され、1人で仕事が増えようと嫉妬せず、純粋に喜ぶことができる神様のような人でもあります。ライブや仕事が終わると、いつも出演者と写真を撮りまくりXに上げる。まるで“令和の林家ペー・パー子”かと思わせます。いつも笑ってくれるので、どんな芸人もそえじまさんだけには警戒心なく話しかけてしまう能力を持っています。

 そういった意味でぽんぽこは表現者としても、人間性も周りを引きつける能力が高すぎるのです。だから1つの仕事が2つ、3つと増えていき、今の活躍に至るのだと思います。まだまだ無限の可能性と飛躍を期待できるぽんぽこを今後も追ってみてはいかがでしょうか。

 ☆しんどう・たつみ 1977年4月15日生まれ、千葉県出身、本名・濱島英治郎。平井“ファラオ”光と組む「馬鹿よ貴方は」として「THE MANZAI」「M―1グランプリ」で決勝進出を果たした実力派。緻密なネタ作りに定評がある一方、女芸人ナンバーワン決定戦「THE W」では、予選会場に足しげく通い、ほとんどの出場者のネタを見るほどの“女芸人マニア”。