驚異の適応力だ。大相撲春場所2日目(10日、大阪府立体育会館)、新横綱豊昇龍(25=立浪)が幕内若隆景(30=荒汐)を力強く寄り切って初白星。黒星発進の翌日に横綱初勝利を挙げた取組後は「今日こそ自分の相撲を取りたいと思っていた。初日が終わったので、緊張が抜けた。ちょっとホッとしてる」と安堵の表情を浮かべた。
初日は本場所で初めて務めた横綱土俵入りの大役に「緊張した」。結びの相撲でも本来の力を発揮できず、小結阿炎(錣山)に一方的に突き出された。この日の取組前、師匠の立浪親方(元小結旭豊)は「毎日が経験」とした上で、大関時代まではなかった横綱土俵入りへの適応を課題の一つに挙げていた。
「協会員にとっても横綱土俵入りがある、ないというのもすごく大きい。ない時は待ち時間(中入り)もすごく増える。そういう面で、締まりが違う。本人がやることによって、責任感が出てくると思う。それを乗り越えて〝普通〟になってくれば、通常の精神状態になる。早く慣れてほしい」
その豊昇龍は、今場所2度目の土俵入りを終えて「普通です」ときっぱり。「今場所は何より勉強と思って、横綱のプレッシャーを体で感じていきたい」と重圧を楽しんでいるかのような余裕も感じさせた。序盤のうちにペースをつかめれば、史上10人目となる新横綱Vのチャンスもありそうだ。












