石破茂首相は9日の衆院本会議で〝闇バイト〟対策に関し、捜査員が架空の身分証を使って犯罪グループに接触する「仮装身分捜査」を含め、捜査手法の効果的な活用を検討する意向を示した。

 SNSなどで募集された実行役が実際に全国で強盗事件を起こすなど闇バイトは社会問題化している。

 同本会議で国民民主党の田中健氏は「警察庁が仮想身分捜査の導入を検討しているとのことです。治安が悪くなっていると国民の声に応えるには、新たな捜査手法を活用して事件の抑止や解決につなげてもらいたいですが、どのような課題があり、効果があるのか」と質問した。

 これに石破首相は「ネットの闇バイトに対する対応でございます。インターネットは国民生活や社会経済活動の利便性を飛躍的に向上させた一方で、残念ながらその悪用もあとを絶ちません。中でも〝闇バイト〟による強盗などは、他者への慈しみや堅実な努力といった日本社会の中で大切にされてきた価値観や道徳観を揺るがしかねない。断じて許すことはできません」と強調した。

 ネットの闇に対して石破首相は、犯罪対策閣僚会議で確認した方針に基づいて、人工知能(AI)を活用したサイバーパトロールやSNS事業者に対する投稿削除の働きかけに取り組むことにも言及した。

 また、警察庁で検討を進める仮装身分捜査は、自民党の調査会のなかでも導入の検討を求める提言がまとめられている。

「国民を被害に遭わせないため、仮装身分捜査を含め、新たな捜査手法に関しては効果的な活用なあり方など検討を進めてまいります」と石破首相は答弁した。