前途多難だ。日本相撲協会は28日、元幕内北青鵬の暴力騒動が起きた宮城野部屋を一時閉鎖し、師匠の宮城野親方(39=元横綱白鵬)や所属力士ら全員が4月から無期限で同じ一門の伊勢ヶ浜部屋へ移籍することを発表した。一方で、今回の処遇を巡っては、角界内で異論が噴出。将来的には宮城野部屋が復活する可能性があるとはいえ、先行きは不透明だ。

 宮城野部屋の処遇問題が、一応の決着を見た。宮城野親方や力士らは全員が伊勢ヶ浜部屋へ移籍。受け入れ先の師匠・伊勢ヶ浜親方(63=元横綱旭富士)と、一門の浅香山理事(元大関魁皇)が宮城野親方を教育し、本場所ごとに相撲協会に状況を報告することになった。

 広報部長の佐渡ヶ嶽親方(元関脇琴ノ若)は「(宮城野親方には)期間を設けず、師匠としての勉強をしてもらう。部屋がなくなるわけではない。一時預かりということ」と説明。将来的には宮城野部屋が復活する可能性があることを示唆した。ただ、再興の条件については「条件というより、1場所1場所状況を聞いて。今、ここでというのは…」と具体的な言及を避けた。

 いったい、宮城野部屋の閉鎖はいつまで続くのか。その復活の時期を巡り、協会側も難しい判断を迫られることになる。今回の処遇に関しては、角界内でも〝異論〟が噴出しているからだ。元北青鵬の暴力騒動を受けて、宮城野親方は協会から「2階級降格」と「報酬減額」の懲戒処分を受けた。さらに「部屋閉鎖」まで加わったことで「処分が重すぎる。世間には宮城野親方をいじめているような印象を与えている」(角界関係者)との見方も少なくない。

 一方で、宮城野親方の現役時代の問題行動から〝追放論〟が根強くあることも確か。あるベテラン親方は「今回の処分は中途半端。最初から協会を辞めさせるべきだった。また部屋を持たせることなど、あり得ない」と強い不満をあらわにしている。

 佐渡ヶ嶽親方は宮城野部屋の一時閉鎖と移籍先決定について「今後の宮城野親方と力士にとって、ベストな方法を協会執行部と一門とで段階を踏んで話し合ってきた。制裁を加えているわけではないので、重いとか軽いとかではない」と強調したが…。宮城野部屋の復活を巡り、角界は新たな〝難題〟を抱えた格好だ。