お世話になっております。20代後半になってから、一度気合いを入れてからゲームをするようになった〝ぼっち記者〟です。今回は26日に開幕した日本最大級のRTAイベント「RTA in Japan Winter 2023」の開幕、そして初日の一部を取材させていただきました。
RTAとは「Real Time Attack」の略で、ゲームを早くクリアするまでの実時間(時計などで計測する実際の時間)を競う遊びのこと。RTAをプレイされるプレイヤーは「走者」と呼ばれており、ゲームを〝走る〟という表現が使われるコミュニティーが広がっています。現在はイベントの公式ユーチューブの登録者数が40万人を突破する等、若い世代を中心に人気を集めています。
「RTA in Japan」は、そのRTAを披露する走者が集まるリアルイベント。今回の会場はベルサール飯田橋ファーストの地下1階でした。現地に到着すると早速イベントのマスコットキャラクター「RTAちゃん」が描かれた看板がお出迎え。これには門外漢の私でも少しうれしくなりました。
受付を済ませてホールに入ると、開幕を見届けようとする愛好家の方が既に集まりつつありました。その中の多くの方が手に持っていたのは、RTAちゃんのイラストがプリントされたうちわです。片面には走者の健闘を祈る「グッドラック」を意味する「GL」が、そしてもう片面にはRTAを終えた走者を称える「グッドゲーム」を省略した「GG」の文字が大きくプリントされていました。うらやましく感じた私もついつい現地のグッズコーナーで購入…。その後は私もうちわを使って応援させていただきました。
イベントの本番は12時からスタート。運営のKeyn Naka氏のあいさつの後、早速1本目のRTAが始まりました。
先陣を切ったのは、『クラッシュ・バンディクー ブッとび3段もり!』のRTAです。こちらは人気アクションゲーム『クラッシュ・バンディクー』シリーズの1~3作目までのリマスターが収録されているゲームです。今回はばたけ。氏、amount氏、セレナーデ☆ゆうき氏の3人が、リレー形式で1作品ずつRTAを披露されました。ゲームの解説も、プレイする番ではない方が交代で担当するという、息の合った進行が印象的でした。
驚きだったのは、タイムを短縮するために洗練されている操作技術です。障害物等を使って主人公のクラッシュに〝超長距離〟のジャンプをさせる「ハイパージャンプ」や、スライディングとスピンの入力を組み合わせて高速で移動する「ホブスライド」等、少しでも早くクリアするためのテクニックが満載で、素人の私にも見ごたえがありました…! 結果的には予定タイムより30分程早い2時間20分で3作品を〝完走〟。イベントにとっても幸先のいいスタートとなりました。
RTAの魅力について、セレナーデ☆ゆうき氏は「好きなゲームだからやっている側面はあるので。RTAは『何度も遊べる理由になる』というところはうれしいし、魅力ですね」と説明。また、ばたけ。氏が「特に僕が好きな100%のカテゴリ(ゲーム内の要素をコンプリートする形式のRTA)は、クラッシュ・バンディクーを〝やってる〟感覚がありますね」とゲーマーとしての心理を紹介されると、amount氏も「(魅力は)自分の限界に挑めることですね。ひたすら突き詰めていく部分が楽しいですし、それがやりがいになっています」とストイックに語られていました。三者三様の熱意に触れて、いきなりRTAの奥深さを感じることができました。
その後は『俺は魚だよ』のRTAも観覧。タイトルはあくまで原題の「I AM FISH」を文字通り直訳したというだけなのですが…。走者のレツ氏はなんと魚のマスクをした状態で出場。解説のソードフィッシュ氏も魚のかぶりものをされていて、魚が魚のゲームをするというRTAがスタートしました。
ゲームの大筋は、金魚、トビウオ、ピラニア、フグという4匹の魚になって、人間の手から逃れ海を目指すというもの。冒頭の金魚のステージでは、〝金魚鉢〟を内部から転がし建物からの脱出を図るのですが、その時点から難易度が非常に高いようで…。勢いよく床に落ちると鉢が割れて干上がってしまいますし、運良く家から抜け出しても、海との間には道幅のある車道が。タイミングによってはそのまま車にひかれてしまうという困難が待ち構えています。その後も空港、クラブ、病院等、様々な場所で個性豊かな魚たちが、思わず「そうはならないだろ…」とツッコみたくなる冒険を展開。会場からはその都度大きな笑いが生まれました。
プレイ中は不運や厳しい条件が続き、終了後には「運も良くなかったし、普段しない部分でのミスもありましたね…」と振り返ったレツ氏でしたが、来年の元日から行われるRTAイベントでは、全く同じ形式で『俺は魚だよ』に挑戦するといいます。そんな筋金入りの熱意を見せるレツ氏に最後に好きな魚をお聞きしたところ、「ブリですね。今回の4匹とは関係ないですけど…」との回答が。シンプルに好物を教えていただき、こちらとしても少しホッコリした瞬間でした。
その後ももう少しRTAを観覧したのですが、そちらに触れる前に、RTA会場に併設されたもう一つのスペースもご紹介。観覧者の方や、自身のRTAを披露し終えた方がゲームを楽しめるブース等が用意されているのです。
例えばRTAの解説も担当されている、いるかん氏が展開する「いろいろゲームを遊ぶ会」のブースでは、新旧様々なゲーム機が用意されていました。さらにゲームソフトを持ち込んで、会場に足を運んだ方と一緒に遊ぶこともできるのだとか。実際、私が訪問した際には、パーティーゲームをグループで遊ばれる方や、1人でレトロなゲームをやり込まれている方等、皆さん様々な過ごし方をされていました。実際に多くのゲーマーが集まっている空間ですし、臆せず周囲に声をかけて、ゲームをしながら打ち解けるというのもいいかもしれません。
そしてその横には「RTA道場」として、走者の方に、早いクリアの方法を教えてもらえるブースもありました。1日目には、『星のカービィ64』のラスボスを早く倒す方法が紹介されていました。2日目以降も様々なタイトルのテクニックを伝授していただけるそうなので、本場のRTAを見てうずうずしてしまったという方は、ぜひこちらでRTAのいろはを学んでみてくださいね。
そしてイベントの協賛企業でもある『無敵時間』さんが手がけるグッズコーナーにも注目です。パーカー等のアパレルや、マグカップ・ステッカー等の小物までバラエティー豊かな限定商品が興味をそそります。ちなみに当日一番売れ行きが良かったのは、「『RTAちゃん』おでかけマスコット」とのこと。デフォルメされた「RTAちゃん」の人形は、ファンの心をがっちりつかんでいたようです。後編でもしっかり紹介しますが、こちらのグッズの利益の一部は「国境なき医師団」へ寄付されます。お土産にも、社会貢献にもなるグッズの数々、ぜひチェックしてみてくださいね。
かなり長文になっていますので、続きは後編で紹介させていただきます。しがない一記者のRTA体験記、もう少しお付き合いください。
【RTA in Japan Winter 2023】12月26日からベルサール飯田橋ファーストで開催されている、国内最大級のRTAリアルイベント。選考を通過した様々なRTAが、31日まで連続して披露される。イベントで得られた収益は、税金等を除いて全額が「国境なき医師団」に寄付される予定となっている。

















