ボクシングの4団体統一戦(26日、東京・有明アリーナ)に臨むWBC&WBO世界スーパーバンタム級王者・井上尚弥(30=大橋)に〝キック界のレジェンド〟ことピーター・アーツ(53=オランダ)が熱視線を送った。井上の試合を会場でも観戦しているアーツは、今回のWBA&IBF同級王者マーロン・タパレス(31=フィリピン)戦の勝利も確信。〝海外再進出〟にも期待を寄せた。
バンタム級に続く2階級での4団体統一に向け、井上は15日に横浜市内の大橋ジムで公開練習を敢行。シャドーボクシング2ラウンド(R)とサンドバッグ打ち1Rを行い、軽快な動きで鋭いパンチを放ち、順調な仕上がりを見せた。
試合に向けて116Rに及ぶスパーリングを行い「計4人来日してスパーリングをしたんですけど、4人とも素晴らしい選手でした。成長とタパレス対策と、いろんな意味合いを持ってトレーニングできました」と胸を張る。
相手のタパレスについて「離れて良し、くっついても良しの器用で何でもできるボクサーのイメージ」と警戒。しかし対策や調整の順調さに手応えを感じており「すさまじいくらいのモチベーションです。どの距離でも(相手に)打たせずに(自分が)打つボクシングをやっていきたい」と快勝を誓った。
そんな井上のボクシングには、伝説のK―1ファイターも魅了されていた。3度世界王者になるなど頂点に君臨したアーツだ。新キックボクシング団体「LEGEND(レジェンド)」を設立して来年3月24日に首都圏での旗揚げ戦開催を目指し、奔走している。アーツは井上の試合を中継はもちろん「友人と会場で2回試合を見たことがある。1年前のポール・バトラー戦も見に行った」と昨年12月に行われたバンタム級4団体統一戦を生観戦したという。
井上の最大の武器をアーツは「全体的に相手と試合をコントロールしていることだ」と指摘。試合のペースを支配する能力にたけており「それは経験も必要だけど、なにより生まれ持ったものがないとできないんだ。だから井上は、とにかくすごいんだよ」と興奮気味に話した。
モンスターのボクシングに夢中のアーツは、そのパンチの破壊力を「グッドとしか言いようがない。全部いいから強いわけで」と断言。タパレス戦については「どんな相手でも井上が勝つと思うよ。今回の相手はサウスポーだが、井上なら関係ないし大丈夫だろう」と太鼓判を押す。
さらに2021年6月に米ラスベガスで行われたマイケル・ダスマリナス(フィリピン)戦を最後に国内での試合が続いている井上に〝米国再進出〟を熱望する。「自分もラスベガスで2回試合をしたことがあるけど、ショーがすごくて、スケールが違う。キックボクシングといえば日本の東京だけど、ボクシングだったらやっぱりラスベガスだ」。レジェンドをも夢中にさせる井上は、期待通りの快勝を見せてくれるか。












