レスリング元世界女王の山本美憂(49)が、大切な家族とともに総合格闘技(MMA)人生にピリオドを打つ。

 大みそかの格闘技イベント「RIZIN.45」(さいたまスーパーアリーナ)では、引退試合で女子スーパーアトム級王者・伊澤星花(26)と対戦する。「無敗のチャンピオンですからね。レベルが高い選手なので、すごく楽しみ」と心待ちにしている。

 同カードは5月に実現する予定だったが、美憂が右ヒザ前十字靱帯断裂の重傷を負い延期となったもの。昨年7月の大島沙緒里戦以来、約1年半ぶりのリングとなるが「伊澤選手をお待たせしてしまったし、いろんな感情はある。引退試合であっても一つの試合。毎日毎日、1分1秒も無駄にしていないので、結果は後からついてくる」と自信をみなぎらせた。

 家族からのサポートも後押しする。同じくMMAファイターの夫、カイル・アグォン(34=グアム)が自身のコーチ役を務めており「毎日の練習の中で課題を出して、2人でクリアしている」と絶大な信頼を寄せる。息子の山本アーセン(27)からも「詳細は明かせない」としたが、試合に向けて具体的なアドバイスを受けているという。

 2018年9月に41歳の若さでこの世を去った弟、山本〝KID〟徳郁さんへの思いもある。「自分自身を信じられない時でも、必ず勝てると信じてくれたのが弟だった。やっぱり勝って喜んでもらいたい」

 16年9月のMMAデビューから挙げた6勝は、いずれも判定での勝利。だが、引退試合では勝ち方にもこだわる。「スロースターターみたいなのはよくないので、最初からバンっていけるように。チャンスがあれば、フィニッシュに持っていきます」。恩返しの一本勝ちで有終の美を飾る。