夏は胃腸の不調を感じる人も多いのではないだろうか。なぜ夏は調子が悪くなるのか。胃腸をケアする方法と合わせ、消化器内科医の宮崎郁子先生に教えてもらおう。
――夏に胃腸の調子が悪くなるのはなぜ?
宮崎医師(以下、宮崎)自律神経が乱れると胃腸の働きが低下します。そんな中、暑いからと冷たい食べ物や飲み物をたくさん取ると胃腸の働きがさらに低下し、消化不良による胃痛や下痢を起こすことにもつながります。しかも、夏は雑菌が繁殖しやすく食品が傷みやすい。そのため、有害な物質が体内に入る可能性も高いんです。
――冷蔵庫に入れ忘れた物を、まぁいいかと口にしちゃうことがあります
宮崎 多少傷んでいても、強力な胃酸で殺菌したり、バリア機能が働きます。特に小腸には、外敵から体を守る免疫細胞が集中して病原体から体を守っています。しかし、抵抗力が低い人は食中毒になりやすいんです。口から入ってきた有害物質と戦うためにも、日頃から胃腸をいたわってあげてください。
――夏は食欲もなくなってきます
宮崎 胃腸の働きが低下すると、食欲も減退してしまうんです。でも、その結果、栄養不足になり、夏バテを加速させるという悪循環にも陥ってしまいます。元気な体でいるために、食事は大切です。栄養のあるものをしっかり取りましょう。
――夏バテ対策のためにおすすめの栄養素はありますか
宮崎 ビタミンB1とたんぱく質、ビタミンCは意識して摂取してほしいです。ビタミンB1やたんぱく質は疲労を回復したり、エネルギーを作るために大事な栄養素です。また、ビタミンCはストレスに対抗するホルモンの合成を促す働きがあります。紫外線や睡眠不足、疲労などの多くのストレスにさらされる夏には必須ですね。
――ずぼらでも簡単にできる夏バテ対策メニューがあれば教えてください
宮崎 それなら「夏野菜たっぷりのカレー」や「豚しゃぶと豆乳のぶっかけそうめん」はどうでしょう。カレーは比較的作り方が簡単で、夏野菜を組み合わせれば、栄養バランスはばっちり! 豚しゃぶと豆乳のぶっかけそうめんは、先ほどの3つの栄養素が入ってますし、コンビニで材料が全て揃います。そこに、にんにくチューブのちょい足しもおすすめですね。にんにくのアリシンという成分が、豚肉に含まれるビタミンB1と結合することで、体内への吸収がよくなり、疲労回復効果がUP。しかも、にんにくなどの香味野菜は食欲増進も期待できます。
☆みやざき・いくこ 総合内科専門医、日本消化器病学会専門医、日本消化器内視鏡学会専門医。東京医科大学医学部医学科卒業後、東京医科大学病院や牧野記念病院を経て、2015年から東京国際クリニック副院長を務める。














