映画「ゴジラ」は来年で70周年を迎えるが、米国映画にも多大な影響を与えた東宝怪獣特撮映画の決定版フィギュアコレクションが12日から刊行される。デアゴスティーニ社「東宝怪獣コレクション」だ。何と全100号、総勢60体以上の東宝怪獣が実物の1/700統一スケールで勢ぞろいする。製作はゴジラ造形師の第一人者・茨木彰氏。究極のコレクションの魅力を、同社の辻太希マーケティングマネジャーに聞いた。

創刊号付属のゴジラ(84年公開)のフィギュア
創刊号付属のゴジラ(84年公開)のフィギュア

 ――発刊の契機は

 辻氏「ゴジラ」公開から来年で70周年になるのですが、今までになかった統一サイズのフィギュアを発売したら面白いのではないかという発想から始まりました。時代を追うごとにゴジラのサイズも変わっている。忠実に再現することでファンの方に喜んでいただけるのではないかと。ハリウッドでもゴジラが作られていることを考えると人種や年齢を超えた面白さ、普遍的な魅力があると思います。

「地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン」(72年)のワンシーン。左からアンギラス、キングギドラ、ゴジラ、ガイガン
「地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン」(72年)のワンシーン。左からアンギラス、キングギドラ、ゴジラ、ガイガン

 ――全怪獣のフィギュアが映画内の設定のサイズに忠実です

 辻氏 初代ゴジラは50メートル(約7センチ)、シン・ゴジラは118・5メートル(約17センチ)、100メートルのキングギドラは14・3センチなど、1/700の統一スケールで再現しています。ゴジラだけで15体以上、総勢60体以上の怪獣がラインアップされており、ライト、コアファン問わず様々な方に楽しめる構成になっています。

 ――こだわりが深い

 辻氏 皮膚からうろこの細かい凹凸まで造形師の方が粘土から手作業で作り上げています。まず怪獣のポーズから決めて、造形師さんに作っていただいたものを我々でチェックした後、東宝さんが監修、リテイクがあれば戻して、最終的に東宝さんからOKが出れば工場に回し、量産でクオリティーが下がっていればまたリテイクするといった段階と労力を要しました。精巧度は高いと思います。

 ――すごい…。失礼ながら100号全部買われる方はいるのでしょうか

 辻氏 ありがたいことに100号まで刷った分は売れ残りがほとんどない状態になります。弊社限定の商品ですのでお求めになられる方、コンプリートされたい方も多いですし、付属のマガジンについても100号全部集めると約800ページ。東宝ゴジラ作品に関するほとんどの情報が網羅できます。

 ――ほぼ辞書ですね。最後にひと言

 辻氏 実際に東宝特撮映画を見た時の興奮がよみがえるように仕上げています。棚に飾っていただいたり、戦わせて遊んだり、ジオラマ風の撮影をしたり、童心に戻って楽しんでいただければ幸いです。

 造形師・茨木彰氏「何となくではダメなんです」
「(ポリシーは)本物に似させること。何となくではダメなんです。顔、フォルムバランス、皮膚感…どれもソックリにしないとファンは納得してくれません。カッコよく見せるため多少のアレンジはやります。例えば背ビレを少し大きめにしたり頭を小さめに尻尾を長めにするなどですね。(特撮映画の魅力は)僕が子供のころはゴジラや怪獣はカッコいいというより怖い存在で夢に見たりした存在です。怪獣が現れると日常とかけ離れた世界に突然、変わるのが魅力でした。今はゴジラや怪獣はカッコいい存在になってます。今回の見どころは1/700統一スケールで身長によるサイズの違い。決して手抜きはしていませんから手に取ってジックリと見ていただきたいです」

 ☆…「東宝怪獣コレクション」は12日から隔週で発売される。創刊号は特別価格990円、第2号以降は2699円(いずれも税込み)。全100号予定でピンナップ付きマガジンも付属。大型怪獣は数号に分けてのパーツ配布となる。創刊号は1984年公開のゴジラのフィギュア(11.4センチ)が付属される。100号集めれば東宝特撮怪獣のミュージアムが完成する究極のコレクションだ。

 ※写真はすべて「TM&(C)TOHOCO.,LTD.」