撮り鉄VS東京都議会議員の戦いが勃発している。6月に撮り鉄によって寝台特急「カシオペア」が緊急停止させられたことはワイドショーなどでも大きく取り上げられた。このような迷惑行為で社会問題化する鉄道マニアの「撮り鉄」だが、規制に言及した都議会議員との間でバトルとなっているのだ。果たしてどう決着がつくのか。
バトルのきっかけは都民ファーストの会の尾島紘平都議が4日に投稿したツイートだった。「最近はいわゆる『撮り鉄』の迷惑行為がよく問題になりますが、本日は私も目の当たりに。副都心線新宿三丁目駅のホームの先頭に集団でカメラ・三脚・足場を構え、通行を妨害。駅員の注意にも聞く耳もたず、歩行者が滞留、群衆事故になりかけました。本当に危ない。条例で規制など出来ないか検討したい」
これには「規制お願いします」と賛同の声がある一方で、「それってガチの話なの? 嘘だと俺は思うがな」「なんか創作臭い」「絶対嘘で草」と捏造を疑う声も大量に寄せられていた。
尾島氏は当時の様子を「中高生くらいの若者が10数人で、警笛を鳴らされているのにカメラを構えて線路にはみ出さんばかりでした。これにより通路に人がたまり、群衆事故にもなりかねない状況でした」と振り返った。
ツイートで規制に言及したのは、「昨今、撮り鉄の問題がニュースになることが多いですが、まさか都会のど真ん中であるとは思っていませんでした。実際に目撃してみると撮り鉄には若い人が多い。モラルやマナーの意識は低く、ルールもなくコミュニティーの責任者もいない。死人が出てからでは遅いと思い、政治家として何かできないか」という問題意識からだ。
確かに撮り鉄がニュースになることは多い。最近の事例では6月に栃木県矢板市内を走るカシオペアが緊急停止したのも撮り鉄の仕業だった。線路脇でカメラを構える撮り鉄3人組が原因で、彼らが逃走する様子を撮影した動画が全国ニュースで扱われたことを覚えている人も多いだろう。
ツイートの「規制」という言葉に敏感に反応した撮り鉄たちからは誹謗中傷もあった。「罵詈雑言の嵐ですね。『死ね』『事務所を攻撃する』『個人情報さらすぞ』などいっぱい。過去の炎上と違って、今回はただの悪口や脅迫が多い。やはり撮り鉄は低年齢化しているのでしょう」(同)
すでに尾島氏は警視庁や都交通局と意見交換を実施。「威力業務妨害罪、建造物侵入罪、往来危険罪など撮り鉄を取り締まれるものはありますが、大前提に鉄道事業者の指導があるということでした」(同)
例えば鉄道会社が「駅に三脚は持ち込まない」と告知している状況で三脚を持ち込んだ人間がいた場合、通報すれば警察は動けるという。しかし、告知していない場合、いきなり警察が動くものではないという。
「つまりワンステップ必要ということです。まずは事業者レベルで可能なことを検討したい。ただ、撮影自体がダメということは現実的ではないです。また、規制の際は緩和も必要です。例えば車両基地でレアな電車を撮れるようにするとかですが、よりよいアイデアを考えたい」(同)
実は尾島氏自身も鉄道ファンだ。珍しい電車のために青春18切符を使い鈍行で旅をしたこともあるという。「乗り鉄なので撮り鉄にシンパシーはあるんですよ。そもそも電車が嫌いな男はいないですよね。しかし、死人が出てからでは遅い。できれば撮り鉄の中で自浄作用が働いてくれるのが一番です」(同)
命あっての趣味である。












