昨年7月8日に安倍晋三元首相(享年67)が奈良市内で凶弾に倒れてまもなく1年を迎える。同市内の「三笠霊苑」には慰霊碑にあたるモニュメントが設置され、1日には除幕式が行われた。いったい、どんな場所にあるのか。一周忌を前に本紙記者が訪れてみると――。
三笠霊苑は、すぐ後ろに春日山原始林が茂る、緑に囲まれた静かな公園墓地だ。東大寺大仏殿など奈良の重要建築を望むことができ、石田三成の家臣・嶋左近や、東大寺の復興を果たした重源上人なども眠っている。
そんな場所に自民党県連の有志をはじめ、関係者らでつくる「安倍晋三元内閣総理大臣感謝と継承の会奈良」が「留魂碑(りゅうこんひ)」と名付けた慰霊碑を建立した。1日に行われた除幕式には、同会顧問を務める高市早苗経済安全保障担当相や、会長を務める佐藤啓参議院議員をはじめ関係者約40人が参加したという。
高さ約1・2メートル、幅約1・1メートルの御影石の石碑プレートには、安倍元首相が生前、好んで揮毫したという「不動心」の文字が刻まれている。献花台には生前の安倍元首相の写真が飾られ、本紙記者が訪れたこの日も献花に訪れた人々が手を合わせていた。
「誰でも参拝は可能ですが、午前8時から午後5時までなので平日は女性の参拝者が多い印象ですね。慰霊碑が目的の人もいれば、東大寺などの観光のついでに寄る人もいます。あとは自民党関係者でしょうか」(関係者)
安倍元首相といえば、2020年に首相を退くまで連続在職日数が2822日を数え、第1次内閣を含めた通算在職日数は3188日に上った。いずれも憲政史上最長記録だ。
それほど支持された一方、森友・加計学園問題や「桜を見る会」の疑惑、さらには世界平和統一家庭連合(旧統一教会)との親密な関係など「負の側面」があったことも否めない。“アンチ安倍”や愉快犯が慰霊碑に嫌がらせをする可能性もあるが…。
前出の関係者は「実は、慰霊碑は落書きや破壊行為などの嫌がらせをされても、次の日には元通りになるようにストックが用意されているんですよ。あまりに大きい石だとストックを用意するのも大変だが、すぐに替えられるようにこのサイズになったと聞いています」と明かした。
もちろん、ストックが用意されているからといって嫌がらせが許されるわけではない。実際、慰霊碑のそばには防犯カメラが設置されているほか、この日も警備員が監視の目を光らせていた。












