歌舞伎俳優・市川猿之助(47)の事件は〝密室〟での出来事だけに多くの謎を残している。

 今月18日、東京・目黒の自宅で意識もうろう状態で発見され、救急搬送。2階リビングで発見された両親はその後死亡が確認された。

 退院した猿之助は警察の聴取に「家族会議をした。死んで生まれ変わろうと思った」などと話しており、〝一家心中〟を図った疑いがある。両親の死因は向精神薬中毒で、猿之助自身は未遂に終わった。

 父親の市川段四郎さん(76)は要介護認定を受けており、意思疎通は難しかったとされる。また認知症も進行していたという。

 そのような状態だった場合、両親と「家族会議をした」という猿之助の供述には疑問も出てくる。家族会議で一家心中が議題にあがり、それを父親が理解し、同意できたかどうかは今後の捜査を見守るしかない。

 アディーレ法律事務所・長井健一弁護士は「殺意を持って人を殺した場合などは『殺人罪』に該当し、被害者の承諾があった場合は『同意殺人罪』に該当する。本事件においても、両親の同意がなかった場合は『殺人罪』が成立する可能性がある」と説明した。

 ただし、現段階では「犯罪事実を立証しなければいけないのは検察官のため、猿之助さん自身が何かを立証する必要はない」とコメント。父親がどの程度物事を理解していたかどうかは、捜査の手に委ねられるとした。

 類似したケースで連想されるのが「介護殺人」だ。過去には介護疲れから夫婦で車に乗って海へ飛び降りようとしたものの、失敗に終わり2人とも一命を取り留めた事件も。この時は、犯行を計画した介護者に「殺人未遂罪」が適用された。

 介護が原因の事件は罪が軽くなることもあるというが「具体的な事情によるので一概にはいえません。犯行の内容や情状としてくむべき事実があるかなどによって決まります」という。

 最後に長井氏は「本件が該当するかはわからないが介護が絡んだ事件は、悲しい事件が多い。本人だけの問題でなく、1人で抱え込まないといけない社会の問題だと思う」と声を大にした。

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歌舞伎俳優・市川猿之助(47)が自殺を図り、両親も亡くなった事件が波紋を広げている...

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