121、122期にスポットライトを当てる「Challenge! 新人選手紹介」は、ガールズケイリンの野寺楓(24=静岡)をピックアップ。静岡の偉大なあのレーサーに憧れ、背中を追いかける毎日だ。

「絶対、入んない、この学校! って思ってました」

 静岡で生まれ、競輪選手養成所(旧称、競輪学校)が近しいところにあった。慣れ親しんだ風景を遠い目で見つめていた。ただし競輪選手になろうとは思ってもいなかった。

 自転車そのものは「もともと、おじさんがロードの選手をやっていて小さいころから乗ってました。小4から地元のクラブに入って大会に出てました」と、幼いころから「楽しい遊び」として夢中になっていた。

 伊豆総合高(修善寺工高と大仁高が統合)に進学し「本格的にトラックやロードの大会に出場してました」。自転車の道を着々と歩み、ガールズケイリンが定着した今なら、選手を目指す流れに乗りそうだった…。が、ある思いがあった。高校卒業後は選手を目指すことなく、順天堂大学に進んだ。

「高校生の時に競輪学校の様子を毎朝見ていたんです。みんなで並んで走ったりとかして、あれ、絶対きつい!って。絶対、入んない、この学校!」

 恐怖の場所と認識していたものだが、大学卒業を控え、就職活動の時に新型コロナウイルスがまん延したことが人生を変えた。

「4年で就活をする時にコロナで大変だったんです。それで自転車は楽しいし、選手になることを考えました。ちょうど授業もオンラインだし、練習もしっかりできたので、コロナで逆に良かった」と、選手への道が明確に浮かんだ。

 養成所に入ってみると「タイムは悪かったんですけど、生活自体は同期とかと楽しく過ごせました」。養成所の環境は外から見たものとは違っていた。卒業後は「偉大な人。憧れの人」を追いかけて努力の毎日だ。

「子どものころからなおちゃんはずっと強くて、かわいくて、全部揃っていて…。偉そうにもしない? そうです、まったく偉そうにとかしたことないです!」

 2期上になる鈴木奈央(110期)が憧れの人だ。

「今もずっと一緒に練習してもらっていて、学校に入る前もバイク誘導の時とかやってもらっていたんです」

 デビューから1年を前に「今はまだ慣れる時期。いろいろと勉強することが多い」と難しさに直面している状態だが、大好きな〝なおちゃん〟に少しでも近づくことが目標。目の前の偉人から、すべてを吸収していく。

 Q&A

 ――偉大な鈴木奈央さんはスマホをずっといじっている?

 野寺 そうですね。ずーっとスマホを触っているかな…。いいね、もたくさん押してますね。

 ――スマホ依存症とのうわさもある

 野寺 とにかくいろんなことをチェックしています。競輪のこともだし、全然違うことも。

 ――熱心なんですね

 野寺 調べていろいろ教えてくれるんです。くだらないことも…。とにかく〝情報通〟なんですよ、なおちゃんは(笑い)。

 ☆のでら・かえで 1998年8月9日生まれ、静岡県出身。156・5センチ、54キロ。2019全日本選手権500メートルタイムトライアル2位。師匠は落合達彦(96期)。