国際宇宙ステーション(ISS)で2021年に撮影されたロシア映画「ザ・チャレンジ」が20日、モスクワで公開された。ロシアのトップ女優で主演のユリア・ペレシルド(38)が人類初の〝宇宙女優〟となったわけだが、思わぬ騒動に見舞われているという。ロシア芸能サイト「スターヒット」が20日、報じた。

 映画の内容は、ISSに搭乗している宇宙飛行士の命を救うため、女性外科医が宇宙に打ち上げられるというもの。ペレシルドは3か月半の訓練後、宇宙に旅だった。21年10月の撮影で、ペレシルドとクリム・シペンコ監督は12日間、ISSに滞在した。

 プーチン大統領は今月初め、試写会で鑑賞し、「宇宙船に乗って軌道上で長編映画を撮影したのは私たちが初めてです。またしても最初です」と喜んだという。

「スターヒット」によると、国がペレシルドに「英雄」の称号を授与しようとしていることについて、ロシアでは賛否の声が出ているという。

 宇宙で207日以上を過ごし、「ロシア連邦英雄」を受賞している宇宙飛行士フョードル・ユールチキン氏(64)は「アーティストに国の最高の賞を与えることは適切だと思いますか? プロの宇宙飛行士は飛行士として登録されてから、長い間待つことを考えると、これは普通のことですか?」と批判した。

 このような批判にペレシルドはブログで「私は何も求めません。どんな賞もいりません。自分の義務を十分に果たし、35か月間準備し、飛行し、この映画を実現するためにあらゆることをしたことをうれしく思います。最も重要なことは、あなたへの敬意と、あなたの功績に対する多大な賞賛です」と記した。

 ロシアのSNSでは、批判を受けているペレシルドに同情的で、「私たち聴衆はあなたを誇りに思っています。この批判の声なんて聞かないでください」などの声が出ているという。