マインクラフトというゲームのチャットで、ウクライナ情勢や中国との関係などに関する米機密文書を漏えいしたとして先日、マサチューセッツ州の空軍州兵ジャック・テシェイラ被告(21)が逮捕、起訴された。その機密情報を世界に最も拡散したのは、親クレムリンのロシア女性とされる「ドンバス・デヴシュカ」もしくは「ドンバス・ガール」と言われるインフルエンサーだったが、この女性は米国在住で元海軍下士官のサラ・ビルズさん(37)だったことが明らかになった。欧州放送連合のメディア・ユーロニュースなどが18日、報じた。

 親クレムリンのインフルエンサー、ドンバス・デヴシュカはロシア占領下のルガンスク出身のロシア女性で本名ミラ・メドベージェワと自称していた。昨年2月24日、ウクライナ侵攻が始まってからロシアに有利な情報、ウクライナに不利な虚偽の情報をSNSやユーチューブ、ウェブサイト、ポッドキャストなどでロシアと世界に広めてきた。そしてテシェイラ被告が漏らしたペンタゴン機密文書を最も拡散した人物でもあったのだ。

 親ウクライナの情報活動団体NAFOが、オープンソース(表に出ている情報)を駆使してドンバス・デヴシュカの顔と音声、画像の背景などを分析したところ、米ワシントン州在住で元米海軍下士官のビルズさんだったことを特定した。

 ビルズさんは米メディアに「ドンバス・デヴシュカの中身の1人は私です。中の人は世界中に15人います」と認めた。除隊された理由は不明。現在、ビルズさんが行ってきたことの動機や背景が調べられている。