WBA&WBC世界ライトフライ級王座統一戦が8日、東京・有明アリーナで行われ、王者の寺地拳四朗(31=BMB)が、アンソニー・オラスクアガ(24=米国)に9回58秒TKO勝ち。WBCは2度目、WBAは初防衛に成功した。

 壮絶な打ち合いを制した。3団体統一戦で対戦予定だったWBO世界ライトフライ級王者ジョナサン・ゴンサレス(プエルトリコ)がマイコプラズマ肺炎にかかったため、直前に対戦相手が変更となった。相手は左利きから急きょ右利きとなり、対策の軌道修正を余儀なくされた。調整は万全ではなかったはずだが、寺地のスキのないボクシングは不変だった。

 ジャブで相手の勢いを、ボディーでスタミナをそぎ、3回には右フックでダウンを奪取。ここまでは教科書どおりだが、その後は当ててもへこたれず、逆に打ち返してくる挑戦者との打ち合いにあえて臨んだ。そして9回、コーナーに追い詰めたオラスクアガに連打を浴びせて、ついに挑戦者をマットに眠らせた。

 これで世界戦3連続KO勝ちとなった寺地は「チームが支えになった。チームの優しさに泣いた。一人だったら厳しい戦いになっていた。ありがとうございました」と涙を流しながらセコンドに感謝。そして「びっくりするくらい落ちなかった」と果敢に挑んできたオラスクアガをたたえた。

 モンスター・井上尚弥(大橋)が〝絶対王者〟なら、こちらは〝安定王者〟。井上尚に続く日本人2人目となる4団体統一も視野に入っているが、階級をフライ級に上げて2階級制覇のプランもある。「次はもっと強いところを見せてワーワー盛り上げたい」。好ファイトで観衆を魅了した寺地はさらなる高みを目指す。