政治家女子48党の立花孝志事務局長(55)が29日、国会内で緊急会見を開き、事務局長を辞任し、同党の運営からも手を引くことを表明した。

 立花氏は今月8日に党首辞任を表明し、大津綾香氏(30)に党首と国政政党の法人格の代表の座をバトンタッチすると同時に党名を「NHK党」から「政治家女子48党」に変更。自身は事務局長として、金庫番を務めるとしていた。

 立花氏によれば、24日に黒川敦彦幹事長と大津氏が政治資金パーティーの開催を表明。政治家女子48党が主催するかのような表現で誤解を招くなどして、支援者から反発の声が起きていた。

 この混乱をきっかけに取り付け騒ぎが起きたという。同党は333人の個人から約11億円の負債を抱え、2028年までに入ってくる政党助成金での返済計画を立てているが、複数の出資者から数千万円単位の返金を求められているという。

 党の口座残高は2400万円しかなく、立花氏は取り付け騒ぎを回避するために27日に大津氏と話し合いの場を持ち、党代表の座を自身に戻すように求めていたが、29日午前までにその処理が行われなかった。

 この日の会見中にも返金を求める連絡が届き、立花氏は「もう遅い。法人の代表は瞬時、瞬時の判断が求められる。責任はもう取れない」として、代表の座への返り咲き断念と事務局長の辞任を表明し、同党の運営には携わないとした。

 今後については、ガーシー(東谷義和)元参院議員(51)の除名に伴い、繰り上げ当選したホリエモンこと堀江貴文氏(50)の秘書を務める斉藤健一郎副党首(42)が党代表を引き継ぐ意向を表明。立花氏は「NHKの被害者を守ることは、これからもやっていく」と政治団体「NHK党」の代表として、引き続きNHK問題に取り組んでいくとした。