競泳女子の池江璃花子(22=ルネサンス)は、葛藤を抱えながらも前に進んでいる。
2019年2月に白血病を発症した池江は、約1年半の休養を経て復帰。21年東京五輪に出場するなど、右肩上がりの復活劇を遂げてきた。その一方で、22年世界選手権の切符を逃し、国内の大会でも優勝を逃す機会が増えた。
コナミオープン初日(18日、東京辰巳国際水泳場)後の取材では「今になって、なんで病気したんだろうとか、勝てなくなった時に思うことがある。みんなは私のことをすごいライバル視するけど、私は1年半水泳を休んでいる。なんか(みんなが)もっと前にいてほしかったというのが自分の本心ではある」と複雑な心境を吐露した。
白血病発症前の18年アジア大会では6冠を達成するなど、勝つことが当たり前だった。「昔は何種目に出ても体力があったので、記録も出せていたし、優勝もできていた」。結果を残してきたからこそ、確かな自信もあった。しかし、今は違う。「昔みたいな自信は全くないし、なんで自分はこんな弱いんだろうとすごく嫌になる。一生懸命強い自分でいなきゃいけないとか、周りからはそう見られてるから、常にそういうことを考えなきゃいけないという立場もあると思うけど…」。過去の自分と比べてしまい、マイナスな言葉が頭に浮かぶこともあるようだ。
しかし、池江はあきらめていない。「なんかよくない言葉をたくさん言い続けてきたけど、とにかく自分のよかったところ言わないと。心でよくないと思ってても、やっぱり言霊はあると思うので、口ではせめて自分を褒めてあげよう」とポジティブ思考に変換。この日の100メートルバタフライでは58秒56の2位に終わるも「今の自分の状況にしては、すごくよかった」と一定の手応えを語った。
4月の日本選手権は、7月の世界選手権の予選を兼ねた大一番だ。「とにかく今は自分に必要なことをやって、もし結果がダメだったら、それはそれで仕方ない」と語る一方で「競技は順位で物事を全部決められてしまう。もちろん自分もまた優勝したいという気持ちはあるので、自分のやれることは全て出し切りたい」。とにかく全力で次なる戦いに挑む。












