大手回転ずしチェーン「スシロー」の店舗内で湯飲みをなめ回したり、回転しているすしにツバをつけたりしている動画がネット上で拡散され炎上した問題で、同社は3日、店舗運営方法の一部変更を発表した。昨年はさまざまな不祥事で批判を浴びたスシローだが、一方的に騒動に巻き込まれる形となった今回は素早く毅然とした対応を見せており、まるでコンプライアンスのお手本のようだと称賛されている。

 スシローは3日、ホームページ上で店舗運営方法の一時変更を発表。内容としては「レーンには注文した商品のみ提供する」「テーブルに置いてある食器や調味料の交換を希望すれば、スタッフが直接席まで運ぶ」「客席とレーンの間に透明なアクリル板を順次全国の店舗に設置する」というもの。昨今の情勢を鑑み、「今私たちができる精一杯のことの一部ではありますが、何卒ご理解の程お願い申し上げます」と訴えた。

 スシローは昨年、ウニなどの目玉商品をうたった広告を掲示しながら、商品がすぐ品切れになったり、キャンペーン期間外に生ビール半額を宣伝するなどした問題で炎上した。客離れで売り上げや株価も下がり、回転すしチェーンで〝一人負け〟を食らう事態になった。

 不祥事からの復活を期す中で起きた客からの〝テロ行為〟。スシローは迷惑行為の当事者と保護者から謝罪を受けたが、「引き続き刑事、民事の両面から厳正に対処する」と毅然とした態度を示した。

 一連のニュースでスシローの時価総額は一時約168億円下落したともいわれるが、金融関係者は「このようなことを放置すれば致命的になる。株主は経営陣がこの問題をどうとらえ、対処するかを注視している。今後、このようなことが起こらないよう徹底的にやると意思を示したことで、スシローの経営陣に対する評価は上がっただろう。もともと回転すしチェーンは期待も高い」と指摘する。

 企業コンプライアンスに詳しい弁護士法人・至道法律事務所の岡筋泰之弁護士も「今回の件は高校生とはいえ、いたずらでは済まされず、それなりの刑事、民事上の話になるのは仕方ない。今後、他の人がこういうことをしないよう願いたい」。

 その上で「取締役にここまでのことを予見しろというのは難しいところです。ただ、問題が起こった後に速やかに対応し、できる限りのことをしているのは評価できる。謝罪にも事案の重大性を考え、なあなあで終わらせることなく、刑事上の被害届と民事上の損害賠償を並行して行い、再発防止にも取り組み、世間にも報告している」と〝騒動後〟のスシローの対応を評価する。

 騒動を受けて、タレントの手越祐也や実業家の三崎優太氏がスシローを訪れるなど、スシロー応援の動きも広がる。岡筋弁護士は「昔、米国のジョンソン・エンド・ジョンソン社の『タイレノール』という薬を服用した人が次々と突然死する事件が起きました。同社は倒産の危機になりましたが、商品をすべて回収し、容器を改良。メディアにも包み隠さず情報開示したことで企業イメージが上がりました。問題が起きた時は過剰なくらいの反応で安心を取り戻す、メディアも隠されると追いかけてくるので逃げずに伝える。先手先手で対応したのは良かったと思います。今回の件も〝災い転じて〟の面はあるかもしれませんね」と話す。

 昨年の不祥事からの〝汚名返上〟となりそうだ。

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