【FIFAワールドカップ】勝敗の行方は――。カタールW杯は、いよいよ決勝進出をかけた戦いが始まる。13日(日本時間14日)には、FWリオネル・メッシ(パリ・サンジェルマン)擁するアルゼンチンが、2戦連続PK戦で勝ち上がったクロアチアと激突。史上3か国目の連覇を目指すフランスは14日(同15日)に、アフリカ勢初の4強入りで台風の目となっているモロッコを迎え撃つ。元日本代表MF前園真聖氏(49=本紙評論家)が4チームのポイントに迫った。

 アルゼンチンは、自身初制覇を目指すメッシを中心に準決勝まで勝ち進んできた。決勝進出へはクロアチアの壁を越えなければならない。

 前園氏は「アルゼンチンはメッシのチームなので、どう生かすかに尽きます。マークはされるでしょうけど、そこを決めてくれるのがメッシ」とエースの出来が勝敗を左右するとした。その一方で今回のチームについて「完全に(メッシに)依存していない感じがします。メッシ自身も周りを生かしていますし、バランスがいいと思います。今までのアルゼンチンとは違います」と完成度の高さを評価した。

メッシが〝最後のW杯〟で夢をつかむか
メッシが〝最後のW杯〟で夢をつかむか

 対するクロアチアは、準々決勝で国際サッカー連盟(FIFA)ランキング1位のブラジルをPK戦の末に退けた。決勝トーナメント1回戦も日本をPK戦で圧倒。粘り強さが光る中、前園氏はMFルカ・モドリッチ(レアル・マドリード)、MFマテオ・コバチッチ(チェルシー)、MFマルセロ・ブロソビッチ(インテル)の中盤3人をキープレーヤーに挙げた。「ブラジル戦でも中盤は主導権を握っていましたし、アルゼンチンは3人をどう抑えるかが大事になります」

 もう一つのカードでは、優勝候補を次々と撃破して勢いに乗るモロッコが、フランスに挑戦する。1次リーグでベルギーに勝利し、決勝トーナメントでは1回戦でスペイン、準々決勝でポルトガルを相手に勝ち上がってきた。ここまで5試合で1失点と守備力は抜群だ。「引いて守ってタテに速く力強いカウンターを徹底しています。相手には脅威でしょうし、やりにくそうでした。フランスに対しても守り切れたら面白いと思います」

 一方のフランスはFWキリアン・エムバペ(パリ・サンジェルマン)、FWウスマヌ・デンベレ(バルセロナ)らタレント揃い。「フランスでも引かれたら簡単ではありませんが、相手がカウンターを仕掛けてきたときに奪えば、後ろにスペースがあります。両サイドのエムバペ、デンベレがそこを突いていけますし、フランスはボールを保持してコントロールもでき、カウンターも打てるチーム。やはり優勢だと思います」と展開を予測。エムバペの左サイドで、パリ・サンジェルマンの同僚であるモロッコのDFアシュラフ・ハキミがどう対応するかも見どころだ。

 最後に前園氏は願望も口にした。準々決勝でポルトガル代表FWクリスチアーノ・ロナウド、ブラジル代表FWネイマール(パリ・サンジェルマン)といったスター選手が姿を消しただけに「最後のW杯と言われるメッシは自身初制覇もかかっていますし、最後まで見たいという気持ちはあります」。そこに連覇を目指すフランスが立ちはだかれば、注目の決勝となりそうだ。