カタールW杯のドイツ戦、スペイン戦での歴史的勝利の後、サポーターが喜びを爆発させた大阪・ミナミの戎橋では、6日未明の決勝トーナメント1回戦クロアチア戦でも大阪府警が100人態勢で警戒。後半開始直後には御堂筋の道頓堀橋に早くも目隠しのシートをかけ、延長戦が終了した午前2時半ごろには戎橋の警備に就いた。戎橋周辺の商店への納入業者も、いつもより2時間早く納入を済ませた。

 一方、周辺のスポーツバーに集まった多くのサポーターは、前田大然の先制点で大いに盛り上がるも後半からは耐える展開に。祈るような気持ちで応援したがPK戦の末に敗れた。20代男性が「また明日も仕事なんで、これから少し寝ます」と話したように、多くのサポーターは足早に帰宅。戎橋に集まってきたのはごく一部だった。

 コスタリカ戦後にも悔しさアピールをしていたサポーターが警察に絡んで、〝いちびって〟いたが警察は無反応。「騒ぎは起きない」と判断したのか、午後3時過ぎには30人ほどが撤収、さらに5分後に20人ほどが現場を離れた。

 午前3時半になり、太鼓を叩きながら約20人のサポーターが「オー、ニッポーン」「森保ニッポン」などと最後の盛り上がり。10分ほど盛り上がった後、「スペイン、ドイツに勝った。サッカーファンが増える希望があった。4年後までサッカー盛り上げていきましょう。お疲れさまでした」との声が上がると辺りは拍手に包まれた。その後、ゴミ拾いをしながら去っていった。警察が介入することもなかった。

 ロシアW杯では数十回の〝道頓堀ダイブ〟などお祭り騒ぎと化した戎橋だが、韓国・梨泰院で起きた死亡事故を受け、警察が橋上での騒ぎを厳しく警備。さらに冬の開催になったこともあって、大きなトラブルは起こることなく、日本代表のカタールW杯が終わった。