サッカーのカタールW杯でベスト8以上を目指して〝新しい景色〟を求めた日本代表の前に、前回準優勝のクロアチアが立ちはだかった。

 この日は、試合前から大粒の雨が降りしきるなか、午前0時開始の試合を観戦しようと多くの人が渋谷に集結。試合を観戦できる店はどこも超満員で、道端に人があふれるほどだ。

 警察も試合開始1時間前の段階で、スクランブル交差点周辺に警察車両が50台以上配置し、雨に濡れた路面に赤色灯が反射して物々しい雰囲気を醸しだしていた。

 試合は前半に日本代表が前田大然のゴールで先制すると、あちこちから「ブラボー」が連呼されて歓喜。しかし、後半にクロアチアに同点ゴールを決められるとため息が漏れ、PK戦で3本失敗しての敗戦が決まると「3本止められるってエグイって…」と肩を落とす男性サポーターや、「勝つと思ってたもん」と涙する女性サポーターの姿もあった。

 試合終了と同時にスクランブル交差点には数百人単位の警察が規制線を持って展開したが、敗戦のショックで横断する人はまばら。ときどき散発的に「ブラボー」の声は上がったが、それ以上に警察と警察車両が目立つばかりで、試合終了から30分後の午前3時30分にはすべての警察が撤収した。

 一方で、始発電車まで1時間以上あるとあって、行き場をなくして渋谷センター街をうろつくサポーターも多かった。なかには日本代表が敗戦したにもかかわらず、ユニホーム姿の女性に次々と声をかけるツワモノも登場したが、あっけなく全敗。また、今大会でも世界の話題となったゴミ拾いをするサポーターの姿もあった。

 試合後も雨が降りしきり、気温5度と寒かったためラーメン店に駆け込む人も多く、入店待ちで長蛇の列ができる店が続出。ベスト8にあと一歩届かなかった敗戦で冷えた心と体を、多くのサポーターが温めて家路についた。