カタールW杯1次リーグ第2戦(27日)で日本代表がコスタリカに敗れたことで、急激にサッカー熱が冷めつつある。その割を食うのが岸田政権だ。23日のドイツ戦勝利後はフィーバー状態となり、閣僚の辞任ドミノや世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の話題が陰に隠れることになったが、スペイン戦の結果次第で1次リーグ敗退となればそうはいかない。日本代表も岸田政権も崖っぷちだ。
たった一つの黒星で180度世界は変わってしまった。ドイツ戦後はW杯をネットで中継するABEMAの「サイバーエージェント」株は上昇。ほかに英国風パブ「HUB」を経営する「ハブ」、スポーツ用品大手のミズノなどの株も上がった。ところが、コスタリカ戦の敗戦を受けて28日には3社とも株価を下げた。
日本代表の勝敗は日本経済に影響するわけだが、それだけではない。岸田政権の命運をも左右しかねない。岸田文雄首相はコスタリカ戦の試合直後に珍しくツイッターに素早く投稿。「惜しくもコスタリカ戦では勝点を積み上げることはできませんでしたが、森保監督、選手の皆さん、スタッフの皆さんの奮闘を讃えたいと思います。まだ次があります。スペイン戦での勝利を期待しています! がんばれ日本」と、つぶやいたが本音だろう。
28日、国会では秋葉賢也復興相が野党からの批判に遭っていた。秋葉氏は政治資金収支報告書に旧統一教会の関連団体へ会費を払っていたとの記述があったことや、選挙活動における影武者騒動などを追及された。
27日には復興相として福島県への出張が予定されていたが、急きょ取りやめ。秋葉氏は「国会の審議で丁寧に説明させていただく必要があると考え、日程の変更をお願いした」と話し、自身の疑惑が公務に影響したことを認めている。
辞任ドミノの4人目とささやかれており、岸田首相は対応に苦慮。当然、野党からは更迭を求める声も上がっている。政界関係者は「自民党内からも秋葉氏に対しては批判が出ているほど。更迭のウワサはくすぶっています」と指摘した。
コスタリカ戦で日本代表が勝利していれば政権のマイナス面への注目度は下がったはずで、岸田首相からするとスペインには絶対に勝ってもらわないといけないというわけだ。
他力本願だが打つ手は少ない。先述の岸田首相のツイートには日本国民から祝日を望む声が寄せられている。「スペイン戦に勝利した場合その翌日を祝日とすることで、サッカーの人気が高まり、多くの経済効果を生むと思います」「祝日にしてくれたら支持率上がるよ」――。
サウジアラビアがアルゼンチンから大金星を挙げた際にサウジ国王が翌日を祝日としていたことを受けての反応だが、日本では国民の祝日は法律で決まっており難しい。できるとしても岸田首相お得意の「検討」くらいだろうが、1次リーグ突破でリップサービスの一つでもすれば、「総理も分かっているじゃないか」と盛り上がることは間違いない。
日本代表が1次リーグで敗退すれば日本国内は平常運転へ。岸田政権の不祥事がこれまで通りメディアで取り上げられることになり、年の瀬は窮地に陥ることになる。












