【FIFAワールドカップ】日本代表は27日、カタールW杯1次リーグE組第2戦コスタリカ戦に0―1で敗れた。0―0で迎えた後半36分に失点を許すと、ノーゴールで敗戦。ドイツとの初戦で歴史的勝利を挙げ、日本史上初のW杯2連勝を狙ったが、達成できないどころか1次リーグ敗退のピンチとなってしまった。

 27日の1次リーグ初戦でドイツから大金星を挙げて迎えた一戦で先発を5人入れ替え、MF堂安律(フライブルク)、FW上田綺世(セルクル・ブリュージュ)、守田英正(スポルティング)らがピッチに送り出された。前半は両チームとも大きな見せ場もなく、一進一退の攻防が続く。淡々と試合が流れたせいか、前半のアディショナルタイムは1分。今大会は前半でさえも、5分ほど取る場合もあるだけに、珍しかった。

 勝負に出なければならなくなった後半。指揮官は上田に代えてドイツ戦決勝ゴールのFW浅野拓磨(ボーフム)、DF長友佑都(FC東京)に代えてDF伊藤洋輝(シュツットガルト)を投入した。さらに同17分にDF山根視来(川崎)を下げ、MF三笘薫(ブライトン)が入って3バックに布陣を変更。すぐさまMF伊東純也(スタッド・ランス)も出してきた。

 それでもゴールが遠い展開。抜け出した伊東がペナルティーエリア手前の中央で倒され、獲得した後半27分のFKのチャンスは、MF鎌田大地(Eフランクフルト)が決められない。すると後半36分に先制点を許す悪夢が訪れた。DF吉田麻也(シャルケ)の中途半端なクリアを奪われ、最後はDFケイシェル・フジェル(エレディアノ)にシュートを決められてしまう。イレブンはぼう然とするしかなかった。

 この日は交代策もハマらず、歓喜から一転して1次リーグ敗退のピンチに陥った。1次リーグ初戦でアルゼンチンに勝ったサウジアラビアは同2戦目にポーランドに0―2で敗れた。日本もこの日、厳しい現実を突きつけられた。16強入りの可能性を断たれたわけではないが、強豪スペインとの1次リーグ最終戦(12月1日=日本時間同2日)はピンチで迎えることになった。

 試合後の森保監督は「失点のところ以外は、無失点に抑えながら攻撃のチャンスをつくるというところで、狙い通りの展開だったが、結果が狙い通りではなかった。残念ながら結果を出せず申し訳ない気持ちだが、次の第3戦で結果を出して国民のみなさんに喜んでもらうようにベストを尽くす」と語った。