NASA(アメリカ航空宇宙局)が火星で不思議な物体を発見し、NASAの科学者たちは「UFOの残骸」と表現した。米ニュースサイト「コースト・トゥ・コーストAM」など複数のメディアが3日、報じた。

 NASAは「マーズ2020」というミッションを行っている。火星探査機「パーシビアランス・ローバー」と火星ヘリコプター「インジェニュイティ」は火星の地表を調査し、過去に生命のこん跡があったか、もしくは過去に生命が存在した可能性があるのかを調べている。火星の地表の映像を撮影し、地球に送信し続けているが、そこに科学者が謎の物体を発見したわけだ。

 インジェニュイティが地表から上昇すると、謎の破片が落下してきて、地表に落ちた。画像の右上に写っているひらひらした物体だ。妖怪・一反木綿のようにも見える。NASAの科学者は「UFOの残骸だ」と指摘している。インジェニュイティはこれまで33回も飛行したが、このような物体をとらえたのは初めて。NASAはその物体がどこから来たのかを調べるミッションをスタートしたという。

 NASAのスポークスマンは「33回目のフライトの一部で、火星ヘリコプターのナビゲーションカメラからの映像に小さな異物の残骸が発見されました。これまで32回の映像にはなかったものです。探査機が壊れた破片ではありません。マーズ2020のチームは破片の出どころを特定するため、調査に取り組んでいます」と話した。

 ちなみにNASAは8月、火星のクレーター内で、溶岩が冷えて固まった岩に水が作用し変成した形跡を見つけたと発表。水と岩が触れ合う環境は微生物の生息に向くとされ、岩石から生命の痕跡が見つかる期待が高まっている。NASAは別の探査機を火星に送り、パーシビアランスが採集した岩石を2033年に地球に持ち帰る計画だ。