大相撲秋場所(東京・両国国技館)は25日に千秋楽を迎える。今場所は横綱照ノ富士(30=伊勢ヶ浜)が古傷であるヒザの状態が悪化して途中休場。大関陣は序盤から苦戦が続き、貴景勝(26=常盤山)も5敗を喫して優勝争いから脱落した。そうした中、賜杯の行方は平幕の玉鷲(37=片男波)、高安(32=田子ノ浦)の2人に絞られた。
2019年初場所以来、2度目の優勝を狙う玉鷲は14日目終えて12勝2敗で単独トップを走る。今場所は初日から6連勝とスタートダッシュに成功。7日目に初黒星を喫したものの、連敗することなく白星を積み重ねてきた。
玉鷲をよく知る関係者は「好調だけど息切れするんじゃないか(笑い)。前半から飛ばして15日間はキツいと思う」と冗談交じりに展開を予想していた。しかし、フタを開ければ1横綱3大関を撃破するなど勝負強さを発揮。終盤戦に入っても〝ガス欠〟の不安はない。
一方、11勝3敗の高安は悲願の初Vへ玉鷲を1差で追っている。3日目から5連勝と勢いに乗り、9日目に照ノ富士を撃破。翌10日目には前日まで無傷の9連勝だった幕内北勝富士(八角)を一蹴するなど好調を維持してきた。
これまでV争いに加わるも、賜杯にあと一歩届かなかった。直近は3月の春場所。単独トップに立ちながら14日目と千秋楽の本割で連敗し、決定戦も若隆景に屈した。そんな今場所は高安が不利な状況。それでも故郷の茨城・土浦市ではパブリックビューイグの開催が決まった。
千秋楽は玉鷲と高安の対戦が組まれた。玉鷲が勝てば年6場所制となった1958年以降、37歳10か月で最年長優勝。高安は本割、決定戦での勝利が不可欠だが、逆転Vなら8月に第2子の長男を出産した妻で演歌歌手の杜このみら家族にとって最高のプレゼントになることは間違いない。
賜杯をたぐり寄せるのは歴代3位の連続出場記録を持つ〝鉄人〟か元大関か――。平幕同士が火花を散らす一番から目が離せない。










