2015年8月27日に特定抗争指定暴力団「六代目山口組」(司忍組長、以下六代目)が分裂して丸7年がたつ。飛び出した特定抗争指定暴力団「神戸山口組」(井上邦雄組長、以下神戸)はさらに分裂を繰り返し、劣勢に立たされている。ますます攻勢をかける六代目に、脱退が相次ぐ神戸――。これからいったいどのような決着を見せるのか。
山口組分裂抗争は、これから8年目に突入する。当初、離脱した13人の直系組長らによって結成された神戸の優勢が伝えられていたが、今では完全に形勢逆転した。
「神戸は17年に一部が離脱して任侠山口組(現・絆會)を結成。19年に六代目の高山清司若頭が出所すると攻勢を一気に強め、神戸の分裂は加速した。20年には井上組長の出身母体の名門・山健組、神戸結成時に大きな役割を果たした池田組が離脱。山健組は21年に六代目に移籍した。構成員は年々、減っている」(暴力団事情に詳しい関係者)
さらについ先日、またまた神戸を揺るがすニュースが飛び込んできた。ナンバー2の若頭を務める寺岡修侠友会会長が離脱することになったのだ。戦力は減る一方で、六代目との勢力差はどんどん大きくなるばかり。
「神戸の劣勢は明らかで、このまま抗争を続けてもお互いにいいことはない。寺岡会長は神戸を解散して抗争終結に向けて動いていたとか。それを井上組長が蹴ったためこの話はなくなり、脱退することになったようだ。また独立組織としてやってきた絆會、池田組が戻るのではないか、という話も出ていたが、これも井上組長が拒否したと言われている」(前同)
抗争が長引いているのは、六代目、神戸が描いている〝ゴール〟が全く違うからだ。六代目側としては、神戸の完全降伏、解散が抗争終結の絶対条件。一方の神戸としては、存続し続けるということが最重要事項なのだ。だからこそ戦力差が拡大しても、立ち続けている。井上組長は「1人になっても解散しない」と周囲に漏らしているという。
そうはさせじと六代目側は、特に高山若頭の出所以降、攻撃を続けている。複数の直系組長たちを襲撃し、7月には井上組長の自宅で発砲事件があった。
「井上組長包囲網を日に日に狭めていっている。六代目側は、神戸の執行部クラスである組長の行動を把握し、メンバーもそろえていつでも襲撃できるように準備していることは確実。武力だけではなく、経済的にも井上組長を追い詰めるべく水面下で動いているとか」(別の暴力団関係者)
六代目側が分裂抗争を終結させるため、大攻勢に打って出る日はやって来るのか?
「六代目側の立場からすれば、井上組長に謝罪させ、神戸を解散に追い込むことが目標。そのために真綿で首を絞めるように、周囲から攻めたてている。それでも井上組長が動かない場合はカタを付けるべく、トップを狙って一気に猛攻を仕掛ける可能性は捨てきれない」(前同)
攻める六代目に守る神戸――しばらくはガマン比べが続きそう。ただその先がどうなるかは誰にも分からない。山口組分裂抗争はついに最終局面に入った。
〈六代目山口組と神戸山口組の現在〉警察庁組織犯罪対策部が今年3月に発表した資料「令和3年における組織犯罪の情勢」によると、昨年末の時点で六代目の構成員は4000人。一方、神戸は510人と約8倍の差がある。分裂当時の15年は、六代目6000人に対し神戸2800人だった。双方とも数を減らしているとはいえ、それにしても神戸の減少が著しい。寺岡会長率いる侠友会などの離脱も決まったため、神戸はここからさらに構成員の数を減らすことになる。昨年末の時点で絆會の構成員は90人、池田組は80人となっている。











