「糖質制限食」「低炭水化物ダイエット」というのは「ご飯、パン、メン類などの炭水化物(糖質)をほとんど摂取しない代わりに、牛、豚、鶏などの肉、魚、魚介類、さらに明太子、イクラ、ウニなどプリン体の多い食物まで、好きなものを好きなだけ食べてよい」というものである。
これを実践した人達から「短期間で肥満が解消し、高脂血症、脂肪肝、糖尿病、高血圧、痛風などが解消した、ガンも改善した」という報告が相次ぎ、一大ブームを巻き起こした。
しかし、このダイエットで重度の高血圧、糖尿病を治した某作家が、ホテルの中で突然死したというニュースも流れ、糖質制限の危険性の一面も露呈された。
45億年前に誕生した地球上には、もち論、動物も植物も存在していなかった。
数億年後、ガスの中の二酸化炭素(CO2)と水蒸気(H2O)に光が作用して、ブドウ糖(C6H12O6)と酸素(O2)が生じた。
つまり、地球上に最初に登場した有機栄養素が糖なのだ。この糖から脂肪やアミノ酸(タンパク質)が生成され、タンパク質から、約30億年前、海水中にアメーバ様の単細胞生物が作られ、その後、分化、分裂、増殖して、魚類→両生類→ハ虫類→鳥類→哺乳類と進化していき、その頂点に立っているのが人類である。
よって、糖こそ、我々動物にとって最重要の栄養素なのである。生きるか死ぬかの患者が救急車で運ばれて来て、最初にやる点滴が「ブドウ糖」か「生理的食塩水」であることを考えれば、糖と塩分こそ、生命体にとっての最重要、根源的栄養素であることがわかる。
◆石原結實(いしはら・ゆうみ)1948年、長崎市生まれ。医学博士。イシハラクリニック院長として漢方薬と自然療法によるユニークな治療法を実践するかたわら、静岡・伊豆でニンジンジュース断食施設の運営を行う。著書は300冊超でベストセラー多数。最新作は生島ヒロシ氏との共著「70代現役!『食べ方』に秘密あり」(青春出版社)。












