オミクロン株の猛威が止まらない。国内では31日、新たに6万836人の新型コロナウイルス感染者が報告された。そうしたなか、同じく感染力が非常に強いノロウイルスも流行の兆しをみせている。東京都の30代男性は1月上旬、猛烈な下痢と嘔吐に見舞われた。「熱も出たから“コロナかな”と思ったけど、他の症状が違う。病院で診察したらノロウイルスだった」

 感染源とみられるのは、発症2日前に居酒屋で食べた生ガキだ。「4個ぐらいポン酢につけて食べた。医者からも『それだよ』とすぐ言われた。一緒だった友達はカキが嫌いで食べず、平気だった。食べログ評価が高く、味も雰囲気もいい店だったが、もう二度と行かない」

 症状は1週間以上続き、男性は「人生初めての経験でもう地獄。嘔吐はすぐ治まったけど、下痢が止まらない。お尻も切れて、8キロ以上やせて、栄養失調になって歩くとすぐフラフラ。ノロを治す薬はなくて、整腸剤と腹痛の痛み止めと痔の薬を処方してもらった」と嘆く。

 同じく東京都在住の60代男性も1月半ば、ひどい症状に襲われた。「“とうとうコロナにかかったか”と観念し、薬局で検査キットを買ってきて抗原検査をしたが、結果は陰性。症状が出る2日前、旅先で食べた刺し身かカキフライにあたったんだと思う。幸い、症状は2日ほどで治まった」

 厚生労働省によると、ノロウイルスによる食中毒の7割近くが11~2月に発生している。「ウイルスの蓄積した、加熱不十分な二枚貝など」のほか「感染した人が調理などをして汚染された食品」「患者の糞便や嘔吐物」からの2次感染も。また「家庭や施設内などでの飛沫など」でも感染する。潜伏期間も、症状が続く期間も1~2日とされるが、前出の30代男性のように長引くケースもあり侮れない。

 昨年末から全国各地で回転ずしチェーン、旅館や飲食店が作った弁当、保育所や高齢者施設での集団感染が相次いでおり、自治体が「ノロウイルス食中毒注意報」を発令している。