テナント収入から3年間で10億6000万円を脱税したとして、法人税法違反の罪に問われていた東京・銀座の「丸源ビル」オーナー、川本源司郎被告(86)に20日、東京地裁は懲役4年、罰金2億4000万円(求刑懲役5年、罰金3億円)の実刑判決を言い渡した。
2013年の逮捕、起訴から5年かかったのは、初公判で「全部でたらめ」と否認したことに始まり、川本被告の意向でたびたび弁護団が交代したことが原因だった。
川本被告はこの日もド派手な服装で「判決が楽しみ。脱税してないから」と裁判所に入った。
判決では、川本被告が社長を務めた不動産会社「東京商事」の09年から11年までの3年間の売上金約35億4300万円を隠蔽し、法人税10億6000万円を脱税したと認定された。川本被告は経理担当者に指示。「脱税率は対象期の100%で、規模は極めて大きい。動機は売り上げのすべてを意のままにすることにあった。強固な犯意に基づき、したい放題に売り上げなどを操作して納税義務をないがしろにした」と断罪された。
川本被告は貸しビル業界では立志伝中の人物だった。銀座や故郷・福岡県北九州市小倉、福岡市などの一等地に60棟以上を所有。クラブやスナックなど貸したテナントは約6000軒、賃料収入は年間100億円以上となり「銀座の不動産王」と呼ばれた。米経済誌に世界の億万長者として紹介されたこともあった。
「1980年代には映画に出資し、市川崑監督、菅原文太主演の『鹿鳴館』(86年)などに20億円以上投資し、ハワイの高級住宅170軒余りを20億円以上で買ったりしたが、すべてキャッシュ。金融機関からの借り入れはゼロの経営方針だったので、バブル崩壊も乗り越えた。ただ、長年『国税とは何度もやり合ってきた。節税をしない経営者はバカ』などと歯に衣着せぬ、物言いが最後はアダとなった形」(川本被告を知る人物)
修正申告した高齢の被告でも実刑という厳しい判決となった












