日本のエースは再起できるのか――。男子テニスのハンブルク・オープン(ドイツ)シングルス1回戦(22日)で世界ランキング35位の錦織圭(30=日清食品)は同22位のクリスチャン・ガリン(24=チリ)に0―6、3―6のストレートで敗れた。
この日の錦織は動きが重く、第1セットの第2ゲームでブレークされると、ガリンの強烈なサーブに苦しみ、1ゲームも奪えないまま先取を許した。第2セットでは第5ゲームで錦織が先にブレークするも直後の第6ゲームでブレークバックを許し、そこから反撃できなかった。
錦織は昨年10月に右ヒジを手術して、復帰を目指す中、新型コロナウイルスの影響でツアーが中断。さらに全米オープンに向けて再始動するも自身がコロナウイルスに感染し、実戦復帰は9月にずれ込んだ。ここまで3大会に出場し、いずれも1回戦、2回戦、1回戦と早期敗退が続いている。
錦織が「まだちょっと違和感はある」という右ヒジにはサポーターを装着。まだ万全な状態ではない。その上、ここまで取り組んできたサーブの改良やネット&ボレーの成果も出ていない。さらにチャンスの場面でもブレークできたのは7本中わずか1本だけ。持ち味の粘り強いプレーも発揮できていない。
完敗した錦織は「相手が上だった」と話し「まだまだ感覚が戻っていない。(復調具合は)想像通り。今は耐えるしかないというか、我慢が必要」と強調した。次戦は4大大会の全仏オープン(27日開幕)。大舞台で復活のきっかけをつかみたいところだ。