立憲民主党最高顧問の菅直人元首相(75)と同党から参院選(7月10日投開票)の全国比例に立候補した辻元清美氏(62)、大阪選挙区(改選4)から立候補した石田敏高氏(57)が26日、大阪市のJR京橋駅前で「カジノアカン街宣」を開催した。

 菅氏は、橋下徹氏や日本維新の会との〝ヒトラー騒動〟以降、大阪や維新の問題点を研究。たびたび大阪入りし、維新が推進してきたカジノを含む統合型リゾート施設(IR)に警鐘を鳴らしてきた。選挙戦では石田氏のバックアップに力を入れている。

 菅氏は研究をまとめた「維新政治を斬る!」という冊子を片手に、維新や橋下氏が人を言いくるめる天才だと指摘。その上で、「(IR予定地の)夢洲は埋め立てですから、高い建物を建てるには、ものすごい土壌整備が必要。790億なんてもんじゃない。数千億が必要で太陽光発電や物流センターにすればいい。知恵を出せばいくらでもやり方はある。それを自分たちがやっていることだけは知恵があって、他の人間のやることは知恵がないかのように言いくるめる天才が維新。その天才に負けないように大阪で頑張りましょう」と褒め殺した。

 一方、辻元氏もIRに公費を惜しみなく投入する維新を批判しており、「物価が上がって経済はしんどい、コロナでたくさんの方が大阪で亡くなった、さらにはウクライナの戦争で小麦が入ってこなくなるかもしれないとか、ある意味危機の時に『カジノ、カジノ、カジノ』と言ってるのは、世界広しと言えども大阪だけなんです。情けない」と〝辻元節〟を炸裂させた。

 さらに、「住民投票やってもらおうじゃないですか!」とカジノの是非を問う住民投票実施を目指し、市民団体が約21万人の署名を集めたことに言及。

 松井一郎大阪市長や吉村洋文大阪府知事、維新・公明が過半数を占める議会は住民投票に否定的だが、辻元氏は「住民投票は究極の民主主義と言って、大阪都構想の時は1回やって負けたらもう2度とやれへんと言うたのに2回もやった。大阪都構想もやったんやったら、住民が求めるカジノの賛成か反対かを大阪府民に聞く住民投票も維新は受けて立つべきだ」と強烈に皮肉った。