コロナ禍で廃れた地方の創生へ パイロット辞め起業した男の心意気

2021年12月06日 12時10分

パイロットを辞め起業した川崎さん(東スポWeb)
パイロットを辞め起業した川崎さん(東スポWeb)

 コロナ禍を機に大手航空会社パイロットを辞め、コワーキングスペースを起業した人がいる。

 小田急線千歳船橋駅(東京・世田谷)近くの信用金庫の横道を入り、住宅街を進むと築50年の古民家を改装した和風コワーキングスペース「Tatami Works」がある。

 ホームページには「部屋に畳があると調湿効果が働き、作業効率が上がると言われています。また、畳の材料であるイグサに含まれる『バニリン』『フィトンチッド』という成分にはリラックス効果があり、集中力が高まります。当店の作業スペースはリモートワークや読書、試験前の勉強に最適の空間です。フリーランス・主婦・学生など、どなたでもお気軽にご利用ください」と記され、こだわりが伝わってくる。

 扉を開くと、座椅子でくつろぐ男性、押し入れを改造したデスクで資格試験勉強に励む男性等、おのおのの時間を過ごしている。

「Tatami Works」代表の川崎聡介さんは2020年12月まで大手航空会社に7年間、パイロットとして勤務していた。花形の高給の職業を辞めてコワーキングスペース経営に参入した理由についてこう語る。

「地方創生の実現のためです。コロナ禍で廃れていく地方の店舗や商店街を目の当たりにしました。空港の近くにあったおいしい店も閉店して、悲しかったです。何か自分に力になれることはないかと考え、退職、起業を決意しました」

 乗務しなくても、パイロットは給料がある程度保証されていた。しかし、以前から起業する願望があったので、コロナ禍は契機になったという。

 コロナ禍でテレワークが増え、コワーキングスペースには需要があり、近所の社労士がサテライトオフィスとして会員になってもいるという。

 オープンしたばかりだが、すでに全国展開を考えているという。

 川崎さんは「古民家はどこにでもあるので、この業態で各地につくっていきたいです。動画編集教室なども開催し、発信力のある若者を育てていきたいとも思っています。地方の店、行政、政治家に発信力をつけるために、浸透させていくツールとして、SNSを活用します。地方創生すれば、東京への一極集中も解消できると思っています」と話している。

【関連記事】

関連タグ: