激安「定食酒場食堂」の挑戦 無料テークアウト提供

2020年04月16日 16時00分

客が持参したタッパーに無料の食事を盛り付ける天野氏

「酒屋さん情報ですが、ばかばか飲食店が閉店を決め、潰れているそうです。すでにコロナ倒産は飲食店だけでなく、大規模に始まってます。働けなくて、収入が断たれた人も続出してます」と東京新宿区の「定食酒場食堂」の店主・天野雅博氏は語る。

 同店はランチの288円定食、ジンギスカンお任せコース料理と飲み放題で3000円など、激安価格で人気。「定食酒場食堂の奇跡」(牧野出版)が刊行されたほどだが、新型コロナウイルスの影響で客が激減している。

 常連客は「少し前まで、団体予約も頻繁に入り、いつも満席だった。予約しなくても席があるのは常連にとってはありがたいですが、コロナ禍で団体客のキャンセルも続き、天野さんがお気の毒でした」と同情している。

 外食を自粛する風潮に対応して、定食酒場食堂は早々にテークアウトを導入してきた。

 天野氏は「タッパーやお弁当容器持参で、昼、夜、お持ち帰りのお客さまが増えました」と話す。

 タッパーを持参したサラリーマンが会社帰りに立ち寄る姿も目立つ。さらに、緊急事態宣言発令後の13日から無料のテークアウトまで開始した。天野氏はSNSでこう告知した。

「定食酒場食堂では、夜7時から8時の間に、おにぎりや、お総菜、おかずをご用意しますから、どうぞ取りに来て下さい。容器は持参でお願いします。気になるお値段ですが、無料です。なにを言ってるんだ!お前の店もお客様少なくて困ってるんだろー!そんなことやってる場合じゃねーだろ!と、聞こえてきそうですが、互いに困ってる時こそ、助け合わなくちゃ!!」

 合言葉「腹減った」で客が持参したタッパーに、おにぎりやおかずなどを盛り付けてくれるという。自粛要請で飲食店の営業が午後8時までとなったので苦肉の策のようだ。

 別の常連客は「もともと食べ残し厳禁のお店です。お客さんが減って、余ってしまった食べ物を廃棄せずに有効活用するというのが天野さんのロスカットの哲学なのでしょう。仕事が減って生活が厳しくなったので無料の持ち帰りはありがたいです」と話している。