森保ジャパンの10番に仰天情報だ! サッカー日本代表は1日に行われたカタールW杯アジア最終予選サウジアラビア戦(埼スタ)でMF南野拓実(27=リバプール)の先制ゴールなどで2―0と快勝し、7大会連続の本大会出場へ王手をかけた。強敵との大一番で躍動したストライカーは、注目された今冬の移籍市場でひとまず残留を決断。それでも引く手あまたで、スペインの超名門も今後の獲得を視野に動いている。


 首位サウジアラビアとの天王山で南野が意地を見せた。0―0で迎えた前半32分、MF伊東純也(ゲンク)が快足を飛ばして右サイドを突破すると、ゴール前へクロスを入れる。ボールを受けた南野が左足で冷静に決め、日本に待望の先制点をもたらした。2次予選では7試合連続得点をマークしたが、最終予選ではうれしい自身初ゴールとなった。

 南野の一発で試合の流れを引き寄せた日本は、伊東にもゴールが生まれて2―0と完勝。敵地で予定される次戦の3位オーストラリア戦(3月24日、会場未定)に勝てばW杯切符を獲得する状況になった。チームを勝利に導いた南野は「最終予選でまだ点を奪えていなかったことに、そこまで気負っていたわけではないけど、やっぱりチームのために貢献したい気持ちがあった。どんな形でもゴールはゴールなので決められてよかった」と値千金の一撃に充実感を漂わせた。

 大一番で輝いた日本の10番は、驚きのビッグチャンスをつかむ可能性も出てきた。所属するリバプールではリーグ戦での出場機会がほとんどなく、序列は依然として低いまま。今冬の移籍市場で退団もささやかれ、イングランド・プレミアリーグのリーズやフランス1部モナコといった強豪クラブが獲得に動いたが、結果的に残留を決断。ただ、その裏で南野へ強い興味を示しているクラブがあった。スペイン1部の名門、バルセロナだ。

 南米メディア「トラスパソスフットボール」は1月の移籍市場が開いた後に「バルセロナが南野拓実をとるための交渉を開始した。リバプールは金額を引き上げようとしているが、後ろ向きではない。(バルセロナの)シャビ監督は彼のことを好んでいる」と指摘。スペイン代表MFとしても活躍したレジェンド指揮官の要望で、世界に名だたる名門が南野の獲得に動いていたのだ。

 今冬の市場では実現しなかったが、夏に再びバルセロナがアタックしてもおかしくない。この動きについて、海外組選手を担当するある代理人はこうみている。

「南野はプレースタイルも含め、スペインで評価されている。バルセロナは財政事情もあって大物路線ではないし、即戦力の〝お買い得物件〟を狙う傾向がある。南野の獲得も十分あるのでは」

 昨季終盤に強豪セビリアが具体的なオファーを準備するなど、南野はスペインのクラブからも熱い視線が注がれている。世界屈指の強豪リバプールでは、出場機会が少ないとはいえ、公式戦18試合6ゴールとそれなりの結果は残した。ましてバルセロナは新型コロナウイルス禍などでの収入減により、財政難にあえいでいる。そうした中で南野は〝お手ごろ価格〟で手に入れることができるだけに、再度食指を伸ばすことは十分あり得るという。

 実現すれば、保有元であるスペイン1部レアル・マドリードへの復帰がされるMF久保建英(マジョルカ)と〝クラシコ〟で夢の日本人対決も浮上してくる。今後も日本の10番の動向から目が離せない。