【Challenge! 新人選手】勝谷勝治 在校62位もデビュー4戦目で初V

2019年11月26日 16時00分

負けん気の強い勝谷勝治。小兵でも力勝負でバンクを沸かす

 7月にデビューを果たした勝谷勝治(29=三重・115期)は在校成績こそ62位と振るわなかったが、デビュー4戦目で初優勝を飾り、まずまずの滑り出しだ。SS浅井康太を擁する三重県の一大勢力「北勢クラブ」の仲間にもまれ、さらなる飛躍が期待されている。

 スピードスター柴崎淳(三重・91期)の一番弟子。先日、師匠の10年ぶりの地元四日市記念制覇を目の当たりにした。「どんな声援を送ったか覚えていないです。大きな声を出し続けていました。ゴールは見ていた角度が悪くて何着か分からなかったです」。声を弾ませて興奮を伝える姿が初々しい。

 四日市市の暁高校から中央大学に進学し自転車競技で活躍を続けた。「単位を取るのが難しくなって勉強に力を入れたら競技の成績が落ちてしまった。5、6年かけて卒業も考えたが家族に迷惑をかけるのは…」。大学を中退し、全国に展開する大手自転車店で働いた。「5年ですね。最後は店長になりましたよ」とおどける。

 競輪選手への道は自転車競技をしている時は全く頭になかったという。「広田や野口さんが活躍していたから選手になろうと」。広田敦士(三重・107期)は暁高校の2つ下の後輩で野口大誠(熊本・105期)は中央大学の1つ上の先輩。勝負の世界で輝く知り合いに心を動かされた。「1回目の試験は練習をやり過ぎて失敗。受かるのに2年くらいかかりましたね」。素質が高いためそこまで苦労はしなかった。

 115期では最年長で競輪学校(現・養成所)の生徒会長だった。「無理やりやらされました。『おっさんだから』ってなめられるのは嫌。だから練習はしましたよ。競走もとにかく仕掛けて気づけば一番前か後ろのほう。おかげで落車なしです」。在校成績は2勝で62位だったが下地はしっかり作れた。

 デビューしてからは常に主導権を狙うスタイルで奮闘している。4場所目の松阪では展開をつかんで初優勝も果たした。「先輩たちはダッシュを褒めてくれるけど同期と比べるとそれほどでも。持久力と両方を上げるように練習しています。最初3着ばかりだったのが2着ばかりになってますね。次は1着になるように」と力を込める。

 目指す選手像を聞けば「師匠のようになんでもできる選手」と即答。29歳という若くない年齢も「皿屋豊さん(36)、谷口明正さん(36)が活躍しているから」と同県のオールドルーキー仲間の名前を挙げ、気にしてはいない。遅れてやってきたルーキーは周囲に刺激をもらいながら道を切り開いていく。

 ――競輪選手になってよかったと思うことは

 勝谷 選手仲間やファンが応援してくれて、その中で走れることがうれしいです。

 ――逆に大変だなということは

 勝谷 なんでしょう? 特にはないですね。浅井(康太)さんや師匠が休まないので練習は毎日ですが大変だとか思ったことはないです。競走に参加すれば先輩たちがよくしてくれますし。ただ、しっかり練習してもなかなか結果につながらないなぁと。あえて言うならこれですね。

 ――早くS級に上がって師匠と走りたい

 勝谷 小さいレースをしてS級に行っても通用しないと思います。まずは力をつけないとダメですね。そのために先行主体で戦っていきます。

☆かつや・かつはる=1990年8月19日生まれ。三重県出身。115期生として今年7月に弥彦競輪場でデビュー。身長163センチ、体重64キロ。