【人気モデル・岡田紗佳のもう一度見たいMリーグ】

12月21日2回戦 南2局0本場=白鳥翔(渋)、萩原聖人(雷)、二階堂亜樹(風)、佐々木寿人(格)

 明けましておめでとうございます。KADOKAWAサクラナイツの岡田紗佳です。今年もよろしくお願いいたします。

 麻雀の花といえば役満に代表される派手なアガリですね。一方で放銃にはネガティブなイメージが付きまといがちですが、読みが鋭いからこそ放銃してしまうこともあります。新年一発目は、麻雀コラムには珍しく放銃について取り上げます。

 白鳥選手は10巡目に5索をチーして索子チンイツの一向聴。すぐに3枚目の1索を持ってきて、58索待ちでテンパイです。すると親の萩原選手からカン7索待ちでリーチが入りました。

 5索は萩原選手の現物で、8索はドラです。白鳥選手は亜樹選手が切った1索をポンして、58索から69索に待ち変えしましたが、切り出した7索が放銃となってしまいました。

 なぜ通っていない7索を切ってまで、待ち変えをしようとしたのでしょうか? 白鳥選手の目から見て、単純に58索は4枚、69索は3枚残りです。5索は現物ですが1枚しかなく、8索はドラで期待しづらい。7索が4枚見えているにもかかわらず、自分が持っている1枚しか見えていないのも気になるところです。一方で9索は萩原選手の現物で使いにくそうですが、リーチ後に合わせて切られなかったので、まだ山にいると読んだのです。実際に残っていた58索は0枚、69索は2枚でした。

 それでも7索を通さなければならないというリスクはありますが、白鳥選手は限りなく通るという自信を持って打ちました。注目は萩原選手の河です。9巡目に5索を切って、南をツモ切り、そして9索のトイツ落としです。この切り順からペン7索はありえません。カン7索も5索が切られているため基本はないと考えられます。索子56899から5索を切ったということですから。47索待ちだとしてもダブルワンチャンスになっており、5索が先打ちされているので、ほとんど通りそうです。

 それではなぜ放銃になったのかというと、白鳥選手の5索チー後、萩原選手はタンヤオを警戒して9索トイツ落としで回ったことで変則的な手順になったからです。白鳥選手の河は全く一色には見えませんでしたから。

 結果的にこの局で親に満貫を放銃してラスとなった白鳥選手ですが、読みに基づいたプロらしい放銃と言えるでしょう。

 ☆おかだ・さやか 1994年2月19日生まれ。東京都出身。モデルやグラビア、バラエティー番組などで活躍。漫画原作も手がける。日中ハーフで、6歳のころから麻雀に親しみ、2017年4月に日本プロ麻雀連盟所属女流プロ雀士となった。「KADOKAWAサクラナイツ」から指名を受け、19シーズンからMリーグに参戦。青山学院大学出身。T170・B85・W58・H83。“役満ボディー”の異名を持つ。