WBO世界スーパーフライ級王者の井岡一翔(32=Ambition)の大麻疑惑報道を複数の海外メディアも伝えており、注目を集めている。

 一翔は昨年大みそかの田中恒成(25=畑中)戦で勝利も、試合後4か月たってドーピング検査で大麻成分に陽性反応を示していたことが発覚。日本ボクシングコミッション(JBC)が倫理委員会を設置したが、一翔サイドは薬物の摂取を全面的に否定している。

 この問題にほとんどの海外メディアは、日本メディアや井岡の代理弁護士のコメントを引用し経緯を伝えているが、独自の見解を示すのは英メディア「ワールドボクシングニュース」だ。

 田中戦の勝利を受け、同メディアが独自で設定する「パウンド・フォー・パウンド」(体重差がないと仮定した場合のランキング)で一翔を10位に格付け。「これは(IBF世界ミドル級王者)ゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)、(世界最速で3階級制覇を達成した)ワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)らの元ナンバーワンより高い地位だ」とその実力を評価している。

 しかし一方で、今回の件で「井岡に落ち度がないと認められれば、地位は維持される。もしそうでなければランキングから脱落することになる」とし、これまで実力で築き上げた地位が無価値になり得ることに警鐘を鳴らしている。

 JBCが「結論に至った段階で速やかに報告する」としたこの問題は、果たしてどんな結末となるのか。