モンスターが〝世界基準〟を体験した。

 ボクシングのWBAスーパー&IBF世界バンタム級統一王者の井上尚弥(27=大橋)が27日、米ラスベガスで31日(日本時間11月1日)に行われるWBO同級1位ジェイソン・モロニー(29=オーストラリア)との初防衛戦を前に、現地テレビ局ESPNによるインタビューとイメージカット撮影を行った。

 インタビューは同局ボクシング解説者のマーク・クルーゲル氏によって行われたが、その時間はなんと1時間半。撮影を含めると2時間以上も拘束された形だ。

 終了後、井上はジムでの練習を行わずに引き揚げ、ホテルの部屋で太田トレーナーとミット打ちするなど軽く動いた。

「試合を控えた計量前の選手が長時間、毎日取材をするのは日本では考えられないですけど、海外では当たり前のことだと聞いているので、これは仕方ないのかなと。慣れていくしかないですね」。

 とはいえ、大橋秀行会長(55)によると、撮影時にはモニターに映った自分の体を見て、計量を3日後に控えた減量の状況に満足した様子を浮かべていたという。日本とは違う環境でも、井上の調整は心身ともに順調なようだ。