高市早苗前総務相の総裁選出馬表明会見で、勃発した怒号騒動が波紋を広げている。

 8日に行われた会見で、報道関係者の男性が学校法人「森友学園」をめぐる問題について「再調査するんですか? 一言答えてください! 聞こえてるんでしょ? 一言!」と語気を荒げて質問。高市氏が「一人の公務員の方が大変追い詰められ、命を絶った本当に気の毒な事件でございました。こういった改ざんが絶対に起こらない体制を作る」などと返すと、この男性は「安倍晋三前首相への忖度か!」「安倍氏の傀儡(かいらい)ではないか!」と怒鳴り続けたという。

 別の報道関係者からも「やめろよ」「ルール守れよ」と制止する大声が飛び交う中で、高市氏は「そこまでやじり倒さないでください」と〝大人の対応〟に終始したが、ネットでは大きな話題になった。翌9日には、国際政治学者の三浦瑠麗氏が自身のツイッターで「高市氏が答えたあとにも叫び続ける意味がわからん。逆に氏を当選させたいのだとしか思えない」と皮肉るほどだった。

 テレビ局関係者によれば、この男性はフリー記者で〝怒号男〟として有名人だという。

「五輪前の都庁会見でも、小池都知事に『五輪はやるんですか!』と叫んでましたね。ただ、その場の感情に任せて叫んでいるわけではないと思いますよ。ヤジる言葉を書いたメモを見ながら、叫んでいますから。まあ、いつも噛んでしまうので、その対策でメモを見ながら叫んでいるのかもしれません」(前同)

 ちなみに、国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長が都庁を訪れた際は、英語で書かれたメモを見ながら「うそつき!」と叫んでいたという。

 今後もさまざまな会見で注目を集めそうだ。