国内最大級のロックフェスが〝コロナ&小山田〟のダブルショックに揺さぶられている。

 新潟・湯沢町で8月20~22日の3日間開催される「フジロックフェスティバル」のガイドラインが30日、公式サイト上で更新され、今年は全ての会場内での飲酒を禁止することが発表された。

 主催のSMASH代表・日高正博氏は「『特別なフジロック』の開催が近づいて来ました」との書き出しでこの日、公式ファンサイトにメッセージを掲載。「今、私達は新潟県や湯沢町をはじめ地域に関わる様々な方々と徹底的に感染症防止対策を話し合い、開催に向けての力強い協力を得ています」とつづった。

 熱狂的な音楽ファンを抱えるフジロック。〝酒とロック〟は同フェスの風景でもあった。日高氏は「俺はお酒は大好きです。アルコールとロックンロールは俺の身体に染みこんでいます。でも今年はそれ以上に感染症防止の対策を徹底する事が必要なんです」とファンへ理解を求めた。

 ただ〝禁酒〟だけで事は収まりそうもない。2年ぶりの開催を目指す今年は、新型コロナ禍で出演者を国内アーティストに限定しているが、そのラインナップを巡っても騒然となっている。

〝いじめ問題〟で東京五輪開会式の楽曲担当を降板した小山田圭吾(52)が、20日の初日にバンド「METAFIVE」の一員として、2日目には「CORNELIUS」名義で堂々メインステージに登場することになっているのだ。

 また東京都で「まん延防止等重点措置」が敷かれていた今月5日に多数の友人と〝泥酔誕生日会〟を開いていたことが報じられた「RADWIMPS」の野田洋次郎も、初日、2日目にグループとソロで出演が予定されている。

 フジロック参加を予定しているファンの間では小山田らの出演を巡り議論が白熱。ネット上では「小山田氏フジロック辞退宣言してないの、開催自体の中止が決定しているから説」「小山田をまだステージに上げるつもりなんだ」など厳しい声が相次いでいるが、公式サイト上では16日の「最終ラインナップ、タイムテーブル発表!」のまま更新はない。

 海外大物アーティストの参加がなくても別の意味で大注目のフジロック。このまま開催となれば、苗場が〝燃える〟ことは間違いなさそうだ。