新たな火種? 韓国記者協会が在韓日本大使館に特例入国を要求するも…日本側は拒否

2021年05月17日 21時18分

韓国メディアは日本国内での取材を希望しているが…

 韓国記者協会が17日、在韓日本大使館に対して韓国の報道記者の日本への特例入国を認めるよう要求した。

 同協会の会報によると、ギム・ドンフン会長が在韓日本大使館の中條一夫公報文化院長と会談。「日本の外国人新規入国禁止措置により、韓国内の報道機関や日本への特派員が現地に赴任できず困難に直面していることを知らせ、こうした派遣の許可を提案するためだ」と訪問の目的を報じた。日本政府は前回の緊急事態宣言が発令された1月からビジネス目的を含めて外国人の新規入国を禁止している。こうした状況を受けてギム会長は「日本は最も近い隣国なのに、東京への派遣が決まってもビザが下りない。今は東京に行けないまま、韓国で日本のニュースを伝えている」と主張。

「韓国と日本の関係が最近閉塞しているが、特派員たちの足まで縛られ、日韓関係の改善に役立つことを伝えられないのが非常に残念だ。特に東京五輪が目前に迫る中で、特派員たちがスポーツ記者より先に日本へ入国して五輪のニュースを伝えなければいけないと思う」と韓国メディアの特例入国を許可するよう強く要請した。

 これに対して中條院長は「日本政府も五輪が正常に開催されることを望むので、今日の御言葉は東京(政府)にすぐに伝えたい」としたうえで「日本は今、韓国のメディアだけでなく米国、英国、中国などすべての国のメディアの新規入国を許可していない。現在、日韓関係が良くないためにわざと日本政府が韓国メディアだけ入国を許可していないわけではない」と現状を説明。特例入国には否定的な考えを示した。

 一方で、中條院長は福島第一原発の処理水の海洋放出問題に関して韓国メディアに対し、正確でバランスのとれた報道を要請。「韓国メディアでは日本政府の立場について賛否はあるが、できるだけ正確に理解してバランスの取れた報道をお願いしたい」と語った。

 これに対してギム会長は「より正確な報道のためにも、特派員たちが一日も早く日本の現地に入って取材することができなければならない。韓国国民に正確な情報を伝え、日韓関係の改善に寄与するためにも、どうぞ努力をお願いしたい」と重ねて特例入国の許可を要求した。

 韓国記者協会が求める〝隣国特権〟。日本が応じることはなさそうだが、対応次第で日韓関係の新たな火種になりそうだ。