海賊版無断公開だけじゃなかった「漫画村」の収入と背後組織

2019年09月25日 17時00分

 人気漫画を無断で公開していた海賊版サイト「漫画村」(閉鎖)の元運営者で、国際手配されていた星野路実(ろみ)容疑者(27)が24日、拘束先のフィリピンから強制送還され、福岡県警などが著作権法違反容疑で逮捕した。

 同容疑者は画像掲載の指示役である安達亘被告(38)らと共謀し、2017年5月に人気漫画「ONE PIECE」(集英社)の画像を漫画村のサーバーにアップロードした状態にした疑いが持たれている。事件をめぐっては、ほかにアップロード役の男女2人が同法違反容疑で逮捕、起訴されている。

 送還された星野容疑者はふてぶてしい態度で、飛行機内では棒付きアメをなめたり、カメラに向かって笑みを見せることもあった。Tシャツには「Manila Mura(マニラ村)」の文字とともに、URLが記載されており、アクセスすると「楽しいキャンプ生活」などの文章が見られるようになっていた。

 漫画村は出版社などの許可を得ずに7万冊以上の作品を無断で公開。推定被害額は約3190億円に達する。

 しかも、運営側の収入源として問題になっていたのが利用者のスマホを使い、勝手に仮想通貨の採掘(マイニング)も行っていたことだ。

「漫画村のサイトに仮想通貨採掘のスクリプトが埋め込まれていた。利用者は知らないところでスマホをコントロールされ、採掘を手伝わされていたことになる。漫画村のサイトが『重い』『電池の消費がひどい』と言われていたのは、裏でスマホが採掘のための高速計算をしていたからだ」(IT業界関係者)
 サイトの利用者は月30万人以上。運営側はマイニングで月に200万~300万円稼いでいた。

 捜査関係者は「ここまでのスキームを星野容疑者ら数人で考えつくものなのか。裏に国際的な組織が絡んでいる可能性もある」と話す。星野容疑者は日本国籍のほか、ドイツとイスラエル国籍も所持。その出自についても当局は捜査を進めているという。