ベッキーや東出昌大、記憶に新しいアンジャッシュ・渡部建ら、不倫スキャンダルで表舞台から姿を消していくタレントがいる中で、騒動後もテレビに出続けられている稀有な俳優がいる。2019年に「4WD不倫」が発覚した原田龍二(50)だ。会見を開き、真摯に質問に答え続けたことがみそぎとなり、スピード復帰となった。その裏側を原田&所属事務所「ブロー」社長の森卓一氏に直撃した。

 ――2019年の騒動時、スキャンダルを報じる週刊誌が発売された翌日に会見しました。

 原田 とにかく悪いことをしたのだから謝る。それだけを考えて会見に臨みました。最初にご迷惑かけた方々への謝罪をすると決めていましたが、それ以外は何も考えていません。白紙の状態で記者さんの前に出て、煮るなり焼くなりしてくださいという心構えでした。袋叩きにあってもしょうがない。ただ、謝罪の気持ちだけはしっかり伝えたいと思っていました。

 ――素早く会見したのはなぜでしょう

 森社長 生放送が2本ありました。記者さんたちは間違いなくその放送局に集まります。対応をあいまいにしていると局にご迷惑をかけることになります。原田は本当は嫌だったと思いますが、それまで逃げも隠れもしない真っすぐな人間でやってきましたし、とにかくすぐ会見しようと。

 ――気持ちの整理がついてなかったのでは

 原田 憔悴していたけど、これからも人生は続きますから、立ち止まってはいられない、前進したいという気持ちがありました。

 森社長 2人とも憔悴しきっていました。今後、仕事がなくなってもおかしくないと。

 ――終了時間を決めずに質問を受け続けたのは

 森社長 まだ質問があるのに区切ってしまったら、あの場で終わらず後からまた取材に来られていたでしょう。会見場所をお借りしたTOKYO MXの局長さんに確認したら、いつまででもいいということだったので、会見の冒頭に「質問が終わるまで。ただ朝までは勘弁してください」と言いました。すると音声さんが「俺たちも嫌だよ」と。それで笑いが起きましたが、こちらは笑える状態ではありません。

 ――原田さんと他の人は何が違ったと思うか

 原田 それぞれ状況が違いますから…。僕は自分の過ちを認め、ご迷惑をかけた方に謝罪しようと思った。それだけです。これを教訓として二度と同じ過ちを繰り返さない。それが今後の自分に課されたものです。

 森社長 会見して非を認め、素直に謝る。真摯にやる。それだけしか考えていませんでした。

 ――今後考えていることは

 原田 小説を出したいです。20年前、ベネズエラの裸族の村に行った時の話をブログに「小説始めました」と題して書いています。これをもう少しブラッシュアップして。

 ――裸族の村!? それがその後の“裸芸”につながるんですか

 原田 僕はつながっていると思います。というのは、彼らが堂々と裸で生活をする姿を見て、かっこいいと思ったんです。

☆はらだ・りゅうじ 1970年10月26日生まれ。東京都出身。90年第3回「ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」で準グランプリを受賞。92年にドラマ「キライじゃないぜ」で俳優デビュー。以後、旅番組、バラエティーでも活躍。毎年大みそかに放送される「笑ってはいけない」シリーズ(日本テレビ系)では裸芸を披露して世間に衝撃を与えた。「原田龍二 毎日反省 日めくりカレンダー」が発売中。ユーチューブチャンネルは「原田龍二のニンゲンTV」。