EXILEのAKIRA(33)が主演するドラマ「HEAT」(フジテレビ系、火曜午後10時)の18日放送分(第7話)の視聴率は3・1%だった。前回より0・3ポイント増でなんとか最低記録の更新は免れたが、こんな微妙な上げ幅では、相変わらず予断を許さない。実は、この体たらくを1話目から予言していた男がいた。それは、SMAPの稲垣吾郎(41)だ。

「HEAT」は、11日に放送された第6話の視聴率が2・8%で、テレビ東京を除く民放のゴールデン(午後7~10時)およびプライム帯(同7~11時)の連続ドラマで今世紀最低の視聴率を記録した。それまでの最低は一昨年のTBS系「夫のカノジョ」の3・0%だった。今後の記録更新も注目される中、18日の放送はわずかながら前回を上回り、何とか踏みとどまった。

「番組スタート前から映画化を決めてるくらいですから…。ここまで落ちるとは、誰も思っていなかった」(フジ関係者)

 制作スタッフのみならず出演者たちも同様の心境だろうが、1人だけ違った。

「稲垣さんだけは1話目の視聴率が出た段階で、『このドラマはちょっとヤバいんじゃないの』って漏らしていたんです。確かに予想以上の低いスタートだったけれど、みんな『そうかな』って首をかしげていました」とはある芸能プロマネジャー。確かに「HEAT」の初回視聴率は6・6%。低調ではあるが、同時間枠の4月期ドラマ「戦う!書店ガール」も6・2%でスタートしている。こちらは9話で終了。事実上の打ち切りだったとも言われるが、今世紀最低という不名誉な記録は作らなかった。

 数字の上では「HEAT」の方がスタート時は上だ。共演者、スタッフが稲垣発言を信じられなかったとしても、無理からぬところだ。

 このドラマで稲垣は、主役のAKIRAが演じるエリートビジネスマンが勤務する会社の社長役を演じる。脇にいるからこそ危険性をキャッチできたのでは!?と話すのはある芸能プロの幹部だ。

「ここ5、6年の吾郎は2番手や3番手の役が多い。これはSMAPの育ての親とも言われるI女史の“主役よりも脇で光る”吾郎のキャラクターを見極めての意向です。主役でガツガツ出るよりも、一歩引いて全体を見られるのが、吾郎の特徴なんでしょう。だからI女史もそういうポジションを与えていると思います。SMAPの活動を見ていても分かりますが、ちょっと1人だけ外れて冷静な目で見ていられるのが吾郎ですからね」

 視聴率が悪い要因として挙げられるのはAKIRAの演技ベタ。だが、それだけではなさそう。

「プロフェッショナルの消防士ならば、人命救助にまい進する『海猿』のようなつくりもできるでしょうが、あくまでもボランティアの消防団員というあいまいさも、見ていて引き込まれないと指摘されています」(テレビ局関係者)

 そのあたりも察知したのだろう。とはいえ「やばい」と言いだした稲垣も、まさかここまでとは思っていなかっただろうが…。

(視聴率は関東地区、ビデオリサーチ調べ)