元ビートルズのポール・マッカートニーのトレードマークであるバイオリン・ベースで知られるドイツの老舗楽器メーカー「ヘフナー」が破産危機を免れた。米音楽誌「ギター・ワールド」が10日、報じた。

 ヘフナー社は2025年12月にドイツで破産申請を行ったと報道されており、ここ数か月間は不確実な状況が続いていたが、このほどGEWA MUSIC社に買収されたことで破産を免れた。

 ドイツ企業のGEWA社は、ヨーロッパ最大の楽器メーカーでドイツのトーマン社を主要株主としており、両社は今後協力して、伝説的な楽器メーカーに新たな命を吹き込むことになる。

 この売却は、先週フェイスブックに投稿された英国の音楽業界幹部でヘフナー・ギターの専門家であるニック・ワス氏の声明で確認された。またギター系ジャーナリストでユーチューバーのKDH氏も、トーマン社からこの売却に関する声明文を受け取っているという。

 KDH氏が入手した声明文によると、GEWA社は26年4月1日付でドイツのバイアースドルフにあるヘフナー社の本社の事業運営を引き継いだという。

 一方、トーマン社とGEWA社の合弁子会社であるStreet Life Gmbh社が「ヘフナー」の商標権を引き継ぎ、取得したという。「これにより、両ブランドが存続し、長期的に戦略的に発展していくことが保証されます」と声明文には記されている。今後、ヨーロッパ向けの流通はトーマン社が担当し、それ以外の地域についてはGEWA社がカバーするという。

 トーマン社の声明文によると、ポールが愛用したバイオリン・ベースことヘフナー500/1ベースをはじめとするヘフナーの楽器、弦楽器、弓の生産は今後も継続され、24人の従業員も雇用が維持されるという。

「本取引の一環として、バイアースドルフ工場の24人の雇用も維持されました。さらに、残りの従業員の一部を新たな職務に配置することも可能となりました」と声明文は述べている。同社のベースを愛用するポールもひと安心したに違いない。