瀬戸内を拠点に活動するアイドルグループ「STU48」が、今月10日に広島グリーンアリーナで5周年コンサートを開催する。世界の平和を願う最新シングル「花は誰のもの?」が話題を集める中、センター・瀧野由美子(24)に直撃インタビューを敢行! 絶対的センターとして、激動の5年間にどう向き合ってきたのか――。
【STU48瀧野由美子インタビュー・後編】
――リリースしたシングル8作中7作でセンターを務めてきた
瀧野 皆さんから見えるものと違うとは思うんですけど、自分の感じ方は何も順調にいったことがなかったです。センターというポジションにこだわって入ったわけではなかったので、「瀬戸内の声」というSTU48のオリジナル曲で最初にセンターに立った時、荷が重すぎると不安でしたけど、やりません!って言えるものではなくて。任せてもらったからにはどうしていけばいいんだろうと、考えてきました。でも、3rdシングル「大好きな人」で初めてメンバー全員が選抜になった時、自分が頑張るだけじゃないんだなと改めて実感して。曲を出せたり活動できるのも、メンバー全員の頑張りやファンの方の応援のおかげです。「みんなと頑張りたい」という考えになったんです。
――メンバーの支えも大きかったのでは
瀧野 AKB48さんの選抜メンバーとしての活動と重なる時期もあって。センターなのに、全員でのレッスンに1回も出られないままコンサートをしたこともあった。でも、レッスンに出られない時は、仕事の合間にメンバーから振り付けを教えてもらったり、レッスンに行けた時も振りが見やすいようにダンスの先生の隣を空けてくれたり。メンバーには本当に助けられました。
――今年3月18日までSTU48を兼任していたAKB48の岡田奈々さんの存在は
瀧野 奈々さんはAKB48さんの「根も葉もRumor」などセンターもされていて。奈々さんの方が忙しいはずなのに、「大変だよね」と優しく声をかけてくださったり、支えていただきました。奈々さんは相談した時に返ってくる言葉が「頑張って」とかじゃなくて「もうやらなくていいんだよ」「もう休んじゃえ!」とかなんです。「頑張らなくていいよ」と言われることがなかったので、すごくホッとして、気が楽になってましたね。
――センターの重圧をどう乗り越えてきた?
瀧野 私は山口の実家に行くと、気持ちがリセットできるんです。仕事終わりに最終の新幹線に乗って、朝の始発で仕事に戻ったりもしました。実家の犬が自分にとって一番癒される存在で、犬をずっとわしゃわしゃしてます(笑い)。あとはお風呂がたいてあったり、ご飯があったり…家族の温かさを感じます。それに加入前、実家にいたころはアイドルになりたかったけど、諦めていた時期。実家に戻ると、当時の気持ちを思い出して「アイドルやれてるんだから、頑張ろう!」と初心を思い出せるんです。
――岡田奈々さんが不在の5周年コンサート。最近では新たに4人の研究生も加入し、新たなグループ像を見せる場にもなる
瀧野 奈々さんは誰も代わりになれる存在じゃないとは思います。だけど、5年間やってきた1期生がそうした役割をやっていかないといけないのかなと思う。新しく入ってきてくれた研究生の子たちのフレッシュさも見てもらいたいです。
――最新曲「花は誰のもの?」は世界の平和を願うメッセージソングとして、国内外から歌詞に共感の声が寄せられる
瀧野 いろんな方聴いていただきたいですし、センターとして私もしっかり伝えていければと思います。
☆たきの・ゆみこ 1997年9月24日、山口県出身。2017年3月、STU48の1期生として加入。18年1月のデビューシングル「暗闇」をはじめ、8作中7作でセンターを務める。特技はサックスで、鉄道や新幹線好きとしても知られる。加入前には、広島・マツダスタジアムでビールの売り子をしていた経験を持つ。