「第39回ABCお笑いグランプリ」決勝が8日、大阪市の朝日放送テレビで行われ、お笑いコンビ「ファイヤーサンダー」(藤田崇之=30、﨑山祐=27)が優勝した。
歴代グランプリ受賞者に「ダウンタウン」「ナインティナイン」などビッグネームが名を連ねる同大会は、12年に現行の名称となってからすべて、吉本興業所属のタレントが制してきた。しかし、ファイヤーサンダーはワタナベエンターテインメント所属。吉本の牙城を崩した藤田は「僕らを拾ってくれたワタナベに恩返しできてうれしいです」と喜んだ。
ところが、だ。吉本もただでは転ばない。同社所属で唯一、ファイナルステージに進んだ男女のコンビ「蛙亭」(中野周平=27、岩倉美里=28)のネタが大きな話題を呼んでいるのだ。胸を盛りに盛った岩倉扮する“爆乳バンパイア”の家に、ピザの配達員に扮した中野が訪問。バンパイアを退治するのだが、あろうことかその胸をもみしだいたのだ。コンプライアンスが厳しく叫ばれるテレビ業界、しかも生放送中にやってのけたネタに、ハイヒールリンゴら審査員からは「生放送やで?」「どない評価したらええねん」と何とも言えないどよめきが起きてしまう始末。結果、ファイナルステージ3組中最低の評価を下されてしまった。
だが、ネット上では決して最低評価ではない。もちろん「引いた。下ネタじゃなければ…」という否定的な意見もあるが「めっちゃ面白かった」と賛同する意見もあり、まさに賛否両論なのだ。テレビ関係者は「個人的にはネタの表現は自由だし、面白ければいいとは思いますが、それを毛嫌いする関係者もいらっしゃいますから何とも言えない」と困惑するばかり。
いずれにせよ、蛙亭は生下ネタで存在感を示したのは間違いない。優勝は逃したが、爪痕は残した?