歌手の新浜レオン(30)が歌手として新たなステージに踏み出そうとしている。明るく親しみやすいキャラクターで知られる一方、本人の胸中には「歌手・新浜」としての思いもある。30歳を迎え、自らの現在地を見つめ直す新浜が語ったのは、さらなる飛躍と地元・千葉への思いだ。

 今年は「愛のFIRE」でテレビアニメ「名探偵コナン」(日本テレビ系)のオープニングテーマを担当した。

「演歌歌謡を知らない世代にも届けたいという思いでデビューしましたが、今回の楽曲を通じて、コナンファンの方や若い世代がコンサートやイベントに来てくれるようになった」

 同曲は「捕まえて、今夜。」や「Fun! Fun! Fun!」のような楽しく踊れる楽曲とは異なり、ロック調となっている。新浜も初めて聞いたときは「本当にこの曲でいいのかな」と不安を感じたという。

 ただ、今年5月に30歳となり「今のままでいいのか」という葛藤も芽生え始めていた。ヒザを使ったパフォーマンスや「がんばレオン」など“レオン語”を駆使する明るいキャラクターで、バラエティーでも存在感を発揮してきた。本人も「『新浜レオンって、ヒザで滑る芸人さんですよね』みたいなイメージが半分冗談、半分本気である」と世間の見方を受け止め、「名前を知ってもらうことが一番大切だと思ってやってきましたし、今のイメージはありがたい」と感謝している。
 一方で「やっぱり“歌手・新浜レオン”の姿をしっかり見てもらいたいんです」という思いもあった。そういう意味でも「愛のFIRE」は新たな可能性を感じさせる楽曲と今では考えている。

「歌をしっかり聞いてもらうという意味でも、本格的なロックに挑戦できたのは良かった」

 歌手としての思いは今年のコンサートツアーにも表れている。5月からの全国ツアーでは、トークを極力減らし、歌を前面に押し出す構成にした。スタイルを変えることに不安もあるが、「この先、どこまでいっても歌い続けないと意味がないと思う。長く第一線でいるためには『新浜レオンの歌を聞きに行きたい』と思ってもらわないといけない。それに、誰もが知っているヒット曲を出したいという思いもあります」と語った。

 3年後にはデビュー10周年を迎える。目標に掲げるのは、千葉のZOZOマリンスタジアムでの単独ライブだ。高校時代野球部の主将として甲子園を目指し、最後の大会で敗れた場所がマリンスタジアムだったからだ。悔しさを味わった場所で、今度は歌手として大勢の観客を前に立つことを夢見ている。

「デビューした時、『NHK紅白歌合戦に出たい』『マリンでコンサートをしたい』と言ってきました。最初は“何を言っているの”という反応もありましたが、絶対に見てろよという気持ちでやってきました。だからこそ、常に先の目標や夢を持っていたい」

 その目標には、地元・千葉への恩返しも込められている。今年、千葉県内では豪雨や台風による大きな被害が出た。新浜の親戚も被災し、避難所生活を送っているという。新浜自身も現地でボランティアに参加。親戚のためではなく、一般のボランティアとして受付し、指示に従って被災した家の片付けなどを手伝った。

「僕は千葉で生まれ育って、今の自分があるのも千葉のおかげ。地元が困っているなら、何かしたいし、千葉に恩返しをしたいと思っています」

 地元への恩返しは、被災地支援だけではない。千葉テレビ「モーニングこんぱす」にレギュラー出演する新浜は、千葉県内の54市町村すべてを訪れた経験もある。

「理想ですけど、スタジアムライブができたときには、キッチンカーで千葉の54市町村の特産品を並べて、千葉のフェスみたいにしたい。全国から来てくださった方に千葉の魅力に触れてもらえたら、それも恩返しになるのかな」

 歌手としての自分の現在地を見つめ直し、大きなステージという目標を追い続ける。

☆にいはま・れおん 1996年5月11日生まれ、千葉県出身。父は演歌歌手の髙城靖雄。2019年5月1日、シングル「離さない 離さない」でデビュー。同年、第61回日本レコード大賞新人賞を受賞。22年には「捕まえて、今夜。」がアニメ「名探偵コナン 犯人の犯沢さん」のオープニング主題歌に起用され話題に。24年には所ジョージが作詞・作曲、木梨憲武がプロデュースした「全てあげよう」がヒットし、同年の第75回NHK紅白歌合戦に初出場。翌年も決まり、2年連続の出場となった。